こんばんは。
趣味で蜻蛉玉を焼いています。
ずっと独学で練習していたのですが、現在は 竹内硝子製作所主催の とんぼ玉通信教室「Taku-Ton」で学んでいます。
定期的に添削して頂いた事を記事として投稿しているので、ご存じの方もいらっしゃると思います。
そもそも私が とんぼ玉を焼き始めたのには、きっかけというものがあったのです。
日本に住んでいる弟とチャットかなにかで会話していた時のことでした。
なんの流れでそうなったのかは覚えていませんが、彼が「オレンジくん、こんなん作りたいんやないの?」とネットで拾った画像を添付してきました。
初めて見るそれは、海中に浮かぶクラゲを閉じ込めたガラス玉でした。
それがまぁ、とても綺麗で、色もクラゲも。
なにこれ!!! と喰い付きました。
そこで初めて とんぼ玉の存在を知ったのです。
その喰い付きっぷりが面白かったのか、彼は数枚続けて画像を送ってきたのですが、どれもそれは素晴らしく心惹かれました。
そうなると、私は「欲しい!」 じゃあなくて、「作りたい!!!!」 となってしまいます。
色々と とんぼ玉についてリサーチを開始です。
まず、とんぼ玉とは一体なんぞや? から始まって、果たして普通に自宅で作ることができるのか。
だって、ガラスを溶かして作るんですからね。
幸い、花瓶などを作るときに必要な炉は使わず、小型の卓上バーナーでガラスを溶かして作るようだ ということがわかりました。
それからも色々と調べてなんとなく流れが分かってきて、自宅で十分可能、日本には自宅で趣味で焼いている人がそこそこ沢山居るということも分かりました。
これは一度とんぼ玉(ガラス細工)の工房かなにかに見学に行ってみないと と思い、自宅から行ける範囲で工房を探してみたのです。
そしたら、、、
自宅の近所どころか、カリフォルニアレベルまで広げても、とんぼ玉を焼いている人は殆ど居ないことが分かりました。
細かいことは省きますが、アメリカを始め西洋にもガラスビーズを作る人は大勢居るのですが、日本のとんぼ玉というのは、所謂ガラスビーズというのとは少し違うようで(勿論、広義のガラスビーズの一種ではあります)、江戸時代に始まって他国の方法とは混じらず伝統を守りながらも独特の進化を遂げた日本独自の文化っぽいのです。
これは、アメリカに住む日本人としては余計に始めてみたくなる。
で、色々調べた結果、私の知る限りではアメリカでは少なくともロサンゼルスエリアにはとんぼ玉作家はいない ということだけでなく、機材、材料も揃えるのが難しい ということが分かりました。
そんなこと言われても、私はクラゲを焼きたいのだ。
さて、どうする。
やはり日本。
日本にはとんぼ玉制作を体験させてくれる工房が彼方此方にあるらしいので、帰国するタイミングで行動範囲内に体験クラスを開催してるところを探し、予約を取って、初めてとんぼ玉に触れる事ができました。
それから、機材をや材料を揃えるのに奮闘し、なんとか自宅でとんぼ玉を焼ける環境を整え、独学でボチボチと制作に励んで来ましたが、きっかけとなったクラゲ玉はそんなに簡単に焼けるものではなかったのです。
いつかクラゲを我が手中に と地道に自宅で修行を続けていましたが、数年前から安曇野に工房を構える竹内硝子製作所の事を知り、そちらで開催されている通信教室を受けさせて頂けるようになり、現在に至ります。
そして、通信教室の課題に出てきたのです、遂に。
クラゲ。
前回の添削に入っていたのですが、私には余りにも特別な玉だったので、添削の記事とは別にして、クラゲさん単独で出演してもらうようにしました。
実際に焼いている時は、本当に感激で「うわー、遂にクラゲを焼いてるんだ」という事を噛みしめながら、心が震えるというか、ここまで高揚してモノづくりをする感覚も久しぶりでした。
生きててよかった。
念願叶ったクラゲ玉、見てください。
なんと、初めて体験クラスに行ったのは8年ほど前の事のようです。
かかったなぁ。
自分はそんなにサクサクと上達する方では無いので、こんなにかかってしまいましたが、呑み込みの早いセンスのある人ならもっと早く焼ける様になると思います。
でもいいのです。
とにかくここまで来られたのだから。
とはいえ、ようやくスタート地点到達なので、これからはもっと綺麗なクラゲを入れられるように、また基本をしっかりと練習していきます。
また別のクラゲが焼けたら見てください。