模型じかけのオレンジ

模型制作記を中心に、趣味の工作関連、車、オートバイ、その他色々についてロサンゼルスの生活事情と合わせて綴っています。

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【映画】色んな意味で話題になってしまった Oppenheimer 観てきました。

 こんばんは。

 

 なんだか日本では映画そのものじゃない場面で話題になってしまってましたね。

 「Oppenheimer」観てきました。

 

 しかも、IMAXで。

 私、普通の映画をIMAXで見るのは初めてなんです。

 スクリーンが大きいのは席を後ろの方に取ったので、いつもの部屋と比べたら視界を占める割は大きいものの、疲れるほどではなく良い感じでした。

 ただ、音が、、、

 迫力を増すために重低音が底上げされているのか(同じ映画を普通の部屋で観ていないので比較はできませんが)、正直自分にはちょっと too muchかなぁ。

 料金が普通の部屋よりも高いので、差別化しないといけないでしょうし、特別感を期待してる方にはこれくらいした方が満足してもらえるのでしょう。

 

 いや、IMAXなんか新しいものでもなんでもないので、それはいいのです。

 映画です。

 

 うーーーん、難しいな。

 

 なにやら、心無い人達がこの映画をネタにしたことが話題になっていましたね。

 そして、それが原因なのかどうかはわかりませんが、日本で公開されない可能性があるとかないとか、、、

 確かに、内容が内容だけに、日本で上映するのは色々な方面で神経を使うことになりそうで、それならいっその事公開しない方が という意見が出ても不思議では無いかもしれませんね。

 

 ただ、この映画は原子爆弾の映画ではなく、オッペンハイマーという一人の科学者(物理学者)の人生を描いた伝記映画です。

 自分が思い描いた仮説が実現可能であることを信じて行動する彼を取り巻く環境や、戦時中の目まぐるしく動く情勢、政治的な陰謀等々。

 そういうストーリーの展開は長い上映時間が全く気にならないくらい、映画に釘付けにされました。

 いつものノーラン監督ならではの、時間軸の編集も見事。

 映像も素晴らしいものでした。

 私個人的には、さすがノーラン監督と納得の完成度だったと思います。

 

 ただ。

 私も日本人なので、それだけで終われない部分が合ったことは事実。

 腹の辺りというか、胸の奥というか、中をガサガサされる、平常心ではいられないシーンもありました。

 アメリカで観ている というのも、この妙なザワザワに影響があったかもしれません。

 でも考えてみたら、当時のアメリカ人からしたら、日本に対する知識や認識なんてどれ程あったのか。

 しかも戦争中の敵国。

 一般市民なら状況はラジオ等の音声による解説のみで、もちろん今のように戦地の映像、動画を見ることはないでしょう。

 それを考えると、一般市民がどういう反応をするのか、、、

 日本人でも似たような行動をとるかもしれない。

 とはいえ、理屈と感情は違います。

 

 私と仲の良いアメリカ人の中には、日本に旅行に行ってから、猛烈強烈に日本を好きになった人が何人かいます。

 その中の一人なんて、この10年間でみたら、日本に行った回数は私よりもはるかに多いほど。

 いつか日本に移住したい と本気で思っている人も何人かいます。

 そういう人たちが声をそろえて言う事。

 「お前はなんで日本を離れてアメリカに移住してきたんだ?意味わからん。」

 それくらい日本を好きになった人は、戦時中にアメリカが日本に対してした事をちゃんと知らないといけない という思いが芽生えるらしく、本を読んだり、実際に広島に行って来た人もいます。(ついひと月ほど前にも友達が夫婦で広島を訪れました)

 当時の状況は今と違う という事を理解して、なんだかんだで結構長い間アメリカで暮らしている私でもそうだったのだから、日本でこれを観てとても辛くなる人はいるでしょう。

 映画なんだから、観たくなければ映画館に行かなきゃいい という一言で済ますというのも、いろんなところから情報が乱入してくるこの世の中ではどうかと思います。

 それは配給する側からしたら神経質にもなるでしょうね。

 もちろん、私にはそう言った業界の事情はさっぱり分かりませんけど。

 

 なんだか結局何が書きたいのかよく分からない文章になってしまいました。

 

 整理します。

 

 私としては、題材が題材だけに、それをサラッと流して、めっちゃよかった!と単純に感想を言うことも、それはそれ、映画は映画 と割り切って考えることも難しい、なんか引っかかるものがあるにはあるのです。

 だけど、それがあったとしても、観に行ってよかったという事はハッキリと言えます。

 ノーラン監督作品に外れなし というのは、私の中で継続中です。

 というか、すごい映画でした。

 

 一つ問題があるとすれば。

 専門用語が飛び交う難解な会話メインのこの映画には、私の英語力はかなり不足していました。(いや、自分でもよくこれで映画の記事を書いているなと思っているのですよ、はい。)

 BDが発売されたら答え合わせ鑑賞をします。

 そしたら全然感想が変わったりして、、、

 

 ということで、長々と書いてしまいましたけれども、話半分で受け取ってください。

 

 

 

 

 ノーラン監督作品は名作目白押しですが、まだ記憶に新しいこのタイトル。

 もしもまだ観ていない という方は、これは本当におススメです、いつか観てみてください。 

 

 こんな映画、なかなか生まれてこないと思います。

 一体ノーラン監督の頭の中はどうなってんだろう。

 私の中では映画史に刻まれた一本だと思います。