模型じかけのオレンジ

模型制作記を中心に、趣味の工作関連、車、オートバイ、その他色々についてロサンゼルスの生活事情と合わせて綴っています。

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アナログっぽさを実感した、レコードの物理的な特徴。

 こんばんは。

 

 前回、とても中途半端な所で突然終了したレコードの件。

 

 今日はちょっとだけ、ほんとにちょっとだけ、CDとは違う レコードの特徴の話が出てきますが、私にわかる程度のゆるーい説明なので、ふーん そんな感じなのかぁ という程度に聞いてください。 

 レコードに興味のない方には退屈な内容になるかもしれませんが、私は今日の事を教えてもらった時に なんだ?レコード無茶苦茶面白そうやん と思いました。

 私なりに理解している事を、さらに簡単に概要だけでも伝えられるかな と思っていますので、もしも興味がでてきたら検索して本格的に調べて見てください。

 

 さて、ワクワクしながら待ち構えたSide1最後の曲 Blackbirdだったのですが、所々音の歪みが出ていて なんだなんだ?と動揺したところまででしたね。

 

 ずっとCDを主に聴いていたので、音が歪むとなると、アンプかスピーカーに問題が出た? と一瞬思いました。

 が、どうも歪むのはレコードの後半部分だけで、ボリュームを上げ過ぎているとか、そんな事とは関係なく、安定して歪んでくれます。

 ターンテーブルを繋ぐまではCDを普通に聴いていたので、どちらかというと 新しく繋いだ機器に問題がありそうです。

 

 ところで、ターンテーブルをアンプに繋ぐ場合、アンプ側にPhono端子というアナログレコードプレイヤー用の接続場所が必要になります。

 これが無い場合は、別に専用のプリアンプ(イコライザー)を介して繋ぐか、それを内蔵したターンテーブルを購入します。

 うちのアンプにはPhono端子が無いので、ターンテーブル内蔵のプリアンプを通して繋いでいます。

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 (特筆する事は何も無い、普通のアンプ。)

 もしかしたら、この内臓のプリアンプとうちのアンプとの間に何か問題があって音が歪んだか? と思い、以前使っていたPhono端子付きのアンプ(Yamaha)を持ってきて、ターンテーブルからプリアンプをバイパスして(スイッチで切り替え可能)、Yamahaに繋ぎ、それをメインのアンプのエクスターナルとして繋いでチェックしてみました、、、が、依然変わらず。

 もしかして、そもそもアンプとの相性が悪い? と思い、結局スピーカーの配線を新たにYamahaの方に引き直しチェックしてみるも変わらず。

 どうやらこの件は関係なさそうです。*1

 再生する前には毎回 レコードと針、どちらも掃除しています。

 

 となると、次に疑わしいのはテーブル本体。

 私の組付け方に何か問題があったか? と思い、ヘッドシェル(カートリッジが付いている部分)のアームとの連結部分やRCAケーブルの接続を見てみても問題は無さそうです。

 なにより、もしそういった問題が原因なら、最初から歪みが出ているでしょう。

 色々考えているうちに、師匠とターンテーブル勉強会をした時に聞いた話を思い出しました。

 「レコードは、最初と最後で音質が変わる」 

 その時は 一体どういうこと? と思って説明を聴いていたのですが、それがとても興味深く、面白い内容でした。

 その要因は大きく分けて2つ。

 最初の要因、これはターンテーブルの構造によるものでした。

 簡単に説明すると、レコードの溝に対してカートリッジ(スタイラス、針)は直角に当たるのが理想 というのは何となくわかると思うのですが、このカートリッジを保持しているトーンアームは支点を中心にして弧を描いてカートリッジをレコードの外側から内側に運んでいくために、常に当たる角度が変わり続けます。

 ですから一ヵ所で直角に当たるようにカートリッジの位置を調整しても、トーンアームが動いて中心に向かうと、徐々に角度がズレて行きます。

 仮に、一番外側の溝で真っ直ぐ当たるように調整するとしたら、レコードの最後の方ではこんな感じになります。

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*2

  溝に対しての角度のズレが出てくると、レコードの溝の左右の側壁(というのかどうか知りませんが)に接する部分に時差が出てくるので、音が歪む という事ですね。(トラッキングエラー)

 このズレを出来るだけ抑えるために、各メーカーがトーンアームのデザインを研究して、JやS字型に湾曲させたり、オフセットを付けて再生中2か所で直角になるようにしたり、ものすごい試行錯誤が行われたようです。

 一般的に、オフセットを付けたトーンアームを使っている場合、レコードの中心から約60~70mmと120~130mm辺りの2か所でレコードに対して直角になるように調整するのが主流の様です。

 その調整の事を オーバーハング調整とか言うそうです。

 私が最初に疑ったのは、私の調整が失敗していて、内側でカートリッジの当たる角度がズレてしまって音が歪んだのではないか?という事でした。

 この事を師匠に電話で話た時、彼が最初に言ったのは

 「トーンアームが短いからなぁ」という事。*3

 つまり、アームが長ければ長いほど、カートリッジの移動距離に対してアームの角度変化が狭くなるので、トラッキングエラーも少なくなっていきます。

 高級なターンテーブルには、長いトーンアームが搭載されることが多いので、必然的に本体が巨大化していきます。

 アームの長さはどうしようもないので、出来る事をやってよう と、実験的にレコードの最後の曲辺りでカートリッジが直角になるように、他は無視してオーバーハングを調整して聴いてみても、やっぱり歪みます。

 その位置から少しカートリッジの位置をずらして音をチェック、というのを何度か繰り返して、歪まない位置があるのかどうか調べてみましたが、歪が取れる事はありませんでした。

 という事は、トラッキングエラーによる歪では無いのかもしれません。

 そこで、オーバーハングを適正な位置に戻し、次に試して見たのはAnti-skate controlの数値。

 回転するレコードに針を落とすと、内側に引っ張られる力が発生するので、それに反発する力をトーンアームに加える という機能なのですが、これを少しづつ変えては音をチェック という事を繰り返しましたが、、、歪が取れるという事はありませんでした。(まるで足回りやキャブレターのセッティングでも出しているかのようです)*4

 

 まずは現状でお金をかけないで出来る事、と思いセッティングを変えられるところは色々と試してみたのですが、歪は無くなりません。

 

 うーん、、、、もう試すことはないなぁ、、、もしかしたらカートリッジに不具合でもあるのかな、、、、、

 ん!!

 まだ試せることがあった!

 

 昨年のクリスマスに、師匠から頂いたあれを、、、、、

 

 

 

 いい加減長くなってきたので、気になりますが更に次に続きます。

 

 

*1:とは完全にはわからないです。もしかしたら外付けのいいプリアンプを使えば多少マシになる とかあるのかもしれませんが、今のところ試し様が無いです

*2:図面とかは描けないので、ペイントソフトで描いています。なので、センターは目測、そもそも円じゃないし、直角も出てませんが、大げさに表現するとこんな感じです。各自の脳内補正を全開にしてみてくださると助かります。とても大雑把な説明で、実際にはもっといろんな要因が絡みます。 

*3:歪を感じた時点で師匠に相談した(笑

*4:この機能、物理的にどういう事が起こっているのかまだちゃんと理解できていません。実際に針にはどの方向にどういう力が加わっているのか、それをキャンセルする為にどういう力を加えているのか、、、勉強することは沢山です。