こんばんは。
久しぶりにレコード(ターンテーブル)ネタです。
(注)毎度の事ですが、この記事の内容はオーディオの達人が関連機器の事を詳しく説明する様なタメになる物では無く、家でレコードを聴きたい!と言う初心者で知識もない私がちょっとしたことで いちいち喜んだり驚いたりしてる模様をお届けするものです。
今日はターンテーブルのカートリッジを交換した話です。
カートリッジというのは、所謂レコードの針がセットされていて、ユニット交換出来るような部品の事です。
例えば、使用中に事故で針を折ったり曲げたりしてしまった場合は、針を交換するのですが、他にもカートリッジそのものを違うものと換えることで音がガラッと変わることもあります。
当ブログを昔から読んでくださっている方なら、私が数年前に レコードを聴きたい とターンテーブルを導入するに当たって右往左往していた事をご存知だと思います。
導入後暫くしてから、元々付いていたカートリッジをオルトフォンというデンマークのメーカーのカートリッジと交換、音の違いにビックリしたと言うことをアップしました。
テーブルを買った時に付いていたオーディオテクニカのカートリッジが悪いというわけでは全く無いのですが、オルトフォンの音はとてもメリハリがあって、同じ音楽でもとてもノリが良くなり、聴いていてニヤけて来るくらい、とても気に入って楽しんでいました。
ほんとに寝る前のひと時、スピーカーの前に座ってレコードを聴くのが毎日の楽しみになっています。
そんなある日、師匠からまたまた凄いギフトを頂きました。
使わずにずっと仕舞い込んでいたから、使ってみて と譲り受けたのがこちら。
箱だけ見てもわからないですよね。
Dynavectorというメーカーのカートリッジです。
このカートリッジは今まで使っていたオルトフォンのものとは根本的に違う種類のカートリッジになります。
カートリッジには大きく分けて2種類あって、一つがMM(ムービングマグネット)で、今まで使っていたもの。
もう一つがMC(ムービングコイル)というタイプで、それが今回新しく取り付けるものです。
どこが違うのか、と言うことを掘り下げるとえらく長くなる上、私にはしっかり説明できませんし、そんな詳しい説明を知りたい人も居ないでしょうから、とてもざっくりと説明すると。
レコードは板に掘られた溝を針がトレースすることによって上下左右(ステレオの場合)に振動し、その振動を利用して発生した電気信号を音として聴いています。
昔の自転車の発電機と同じで、コイルとマグネットの移動で発電するのですが、MMは針にマグネットが付いていて振動でマグネットが動き、MCは針にコイルが付いていて振動でコイルが動きます。
重たいマグネットが針に付くよりも、軽いコイルを針に付けたほうが、溝の凹凸の追従性が上がったり、マグネットを本体に固定できることで磁力を大きく出来て発電の特性が変わったりと、細かいことはよくわかりませんが、MCの方が有利な点が多いのです。
もちろん、同じ事が裏返して不利な点になっているところもあります。
制作に高い精度が必要になるので価格が高くなったり、音を出す為に追加設備が必要になる場合があったり、少々神経質な点があったりします。
そんなわけで、自分がMCカートリッジを使うことはまだまだ先になるだろう と思っていたので、まさかの展開に嬉し驚きです。
箱の中身はこんななってます。
うーん、これは良いものだ というのが容易にわかります。
新しく用意したヘッドシェルに取り付けました。
(取り付け方に興味がある方は先にリンクしたカートリッジ交換のときの記事に書いていますので、よかったら見てみてください。)
いやー、カッコいいぞ。
トーンアームに取り付けたら針の位置を調整。
この調整はこちらで簡単に説明しています。
調整も終わり、いざ。
・・・・・・。
ふむ。
うーん、音は澄んでいるけれども、なんというか、先に使っていたオルトフォンのほうがウキウキ感がある というか ニヤケ感があるというか。
全然悪いとは思わないのだけど、なんかこう ぐわぁぁ~っと、ぉぉぉおお!という心に入ってくる何かが足りない。
オルトフォンは、もっと低音は低く、高音は高く、音域に幅があるように聴こえる気がします。
本当ならMCカートリッジの方が特性としては周波数の範囲は広いはずなのですが、、、私の耳がおかしいのか。
と正直なところ、最初にダイナベクターに交換したときは、音のクリア度ではオルトフォンより上とはいえ、どれだけすごい変化があるのだろう という期待はちょっとすかされたという感じでした。
ところが、これで終わらなかったのです。
せっかく換えたので、そのまましばらくの間レコードを聴いていたのですが、ある時 あれ?なんか音が良くなってないか?と感じたのです。
いつもと同じように聴いているのですが、明らかに低音の響きから高音の伸びも全体的に「音が出てる」という感じです。
特に澄んだ伸びやかな高音は これはたまらんなぁ という具合に変わってきています。
慌てて師匠に連絡してみたところ、アナログ機械なので、「慣らし」をしていくと音が変わるのは当たり前のこと とのことでした。
スピーカーでも慣らしが必要ですから、そういうことなのでしょう。
しかし、こんなに音が変わるとは思っていなかったのでビックリです。
後日、オルトフォンに換えて聴いてみたらどんな感じだろう と思い、交換して聴いてみたのですが、スピーカーの前に布を一枚垂らしたような感じに聞こえました。
純正からオルトフォンに換えた時、それこそスピーカーの前にかけてあった布をどけたように感じるくらい音がクリアになって、ウチのシステムではこれ以上のいい音が出るとは思えない とまで感じたのに、更に一段と良くなった音を楽しめるようになりました。
オルトフォンに換えた時にスピーカーと自分の間にあった布が消えたと思っていたら、実はまだもう一枚あって、ダイナベクターに換えた事でそのもう一枚も無くなった感じです。
まだまだ高額な上位カートリッジはいくらでもあるのですが、私はとても満足して音楽鑑賞を楽しんでいます。(←現状に満足する性格が吉と出ている。)
無いと思っている布は、実はまだ一枚かかっていて無くすことが出来るのか、ちょっと興味はあるのですけど、、、
しかし、再生するレコードは同じなのに、針を換えるとこんなにいろんな音が聴けるアナログオーディオ。
奥は深くても、別にそこまで入っていく必要もないので、入り口に立って試しにレコードを聴いてみませんか?
音楽を聴く という事がちょっと変わるかもしれません。
また長くなってしまいました。
最後までお付き合いくださってありがとうございました。