模型じかけのオレンジ

模型制作記を中心に、趣味の工作関連、車、オートバイ、その他色々についてロサンゼルスの生活事情と合わせて綴っています。

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チップLEDのはんだ付け

 こんばんは。

 

 先日のアルカディア号の制作記で、船首横の窓の発光にチップLEDを使った事を書きました。

 今日は、そのチップLEDに関する内容です。

 

 その昔、模型を発光させるには麦球を使う というのが一般的でしたが、LEDが普及して値段がドンドン下がってきたことで、模型の発光は一気に進化したように思います。

 麦球を使うよりも、光源が遥かに小型化出来ることで、今まで発光させるのが難しかったような場所でも、工夫次第で可能性は無限に広がります。

 その小さな光源に使えるのが チップLEDです。

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 指先の黄色いのがそれです。

 大きさや色は各種発売されているので、必要に応じて購入できます。

 こちらでは、配線済みの物しか手に入らなかったのですが、最近になって配線前のLED本体が手に入るようになって来ました。

 配線済みのLEDは、3V電池に繋げばすぐに発光させることが出来るので便利ですが(抵抗は必要になります)、値段はLEDのみよりも高くなります。

 数が少ないのなら大したことは無いのですが、使用量が増えてくると やはりコストパフォーマンスを取りたくなってきます。

 ちなみに、こちらでは 配線済みが20個パックで送料込み$15前後。

 配線無しだと、20個パックで送料込みで$1.50~$2くらい。

 (どちらにしても通販購入で、サイズと色で値段が変わります)

 大雑把に言って配線無しだと、値段は1/10くらいです。

 

 さて、配線前のLEDは安くて良いのですが、自分でワイヤーをはんだ付けしないと使えません。

 私は、はんだ付けは結構好きな作業ですが、そんなに得意ではありません。

 まぁ、大の苦手で下手っぴ という事も無く、ごくごく普通の作業が出来る程度で、そんな私が試してみて、比較的楽にはんだ付け出来た方法を紹介します。

 (はんだ付けが得意な人には必要無い内容になると思います)

 

 写真で見て分かるように、チップLEDはかなり小さいです。

 その小さい両脇にある電極に線をはんだ付けしないといけないので、ちょっとコツと腕が必要になってきます。

 コツはやっているうちに掴めてくるでしょうから、もう一つ必用な 腕 の方を道具でカバーします。

 

 極々小さいLEDを手で摘んではんだ付けしたら、かなりの確率で火傷しそうです。

 そこで、私が使ったのは、名前は分からないけど、良く目にする これです。

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 この道具、意外と出番が多いので 持っていて損は無いです。

 

 はんだゴテは先が細い方がやり易いです。

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 私のはこれくらいの細さで、20wです。

 

 あとはペースト状のフラックスがあると、とても作業がはかどります。

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 後用意するのは、普通のはんだ(細い針金状になっているの)と銅線(配線用)で作業に入ります。

 先ず最初に下準備として、はんだをニッパーか何かで細かく刻んでおきます。

 (一つのLEDにワイヤーをはんだ付けするのに4粒必用になると思います。)

 これは、糸状のはんだを直接LEDや銅線に付けて流そうとすると、長いはんだ自体が放熱板みたいになってしまうので、溶ける温度になるまでに少々時間がかかってしまいます。

 極小のLEDにはんだ付けするので、熱する時間を出来るだけ短くする為に、必要最低限の はんだを使いたいので、細かく刻んだ はんだを用意しておきます。

 

 次はLEDと銅線のどちらにもはんだを流すのですが、刻んだはんだをLEDの電極や銅線に乗せても、ちょっと動かしたらポロッと落ちたりして、それが何度か続くと ムキィーーーッとなってしまいます。(私だけか?)

 そこで、はんだを乗せる前にペースト状のフラックスをほんの少し塗っておくと、そこにはんだを乗せてやれば はんだはそれに引っ付いているので落ちたりズレたりしません。

 後は熱くなったコテで軽く撫でるだけで、すぐにはんだは流れます。

 あ、銅線は手で持った状態で上の作業が可能ですが、LEDは小さいので 写真にある名前の分からない便利道具についているアリゲーター・クリップに挟んで作業します。

 

 どちらにも はんだが流れたら、後はアリゲーターにくわえられたLEDの電極に、はんだが流れている銅線をくっつけて、コテでササッと撫でてやれば(軽くチョンチョンと当てるだけでも大丈夫です)はんだが溶けるので、溶けた と思ったらすぐにコテを放して、後は冷えるまで動かさないようにホールドしていれば終了です。 

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  多分はんだは追加しなくても大丈夫だと思います。

 

 もう片方も同じ様にはんだ付けして、あとは電池を繋いでテスト。

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 (この小ささのLEDでも かなり明るいので、露出は落として撮影しています。)

 

 念のため、銅線を引っ張ってみて、LEDから外れなければ大丈夫でしょう。

 

 はんだ付けする際に、LEDの電極は熱くしないとはんだが流れませんが、電極以外は出来るだけ熱から守りたいです。

 LEDを固定する為にアリゲーター・クリップで挟んで固定していますが、その時に電極をクリップから外、LEDの光る部分(黄色いところ)はクリップの中にして挟むと、LEDに加わる熱をクリップがある程度は逃がしてくれるような気がするので、モタモタした時のLEDの破損のリスクが少しは減ると思います。

 

 最初にはんだ付けしようとした時にLEDを壊してしまったのですが、この方法を試してからは何とか出来るようになりました。

 

 以上、私が試して上手く行った チップLEDのはんだ付け でした。