模型じかけのオレンジ

模型制作記を中心に、趣味の工作関連、車、オートバイ、その他色々についてロサンゼルスの生活事情と合わせて綴っています。

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クラッチが抜けた!! マスター、スレーブ シリンダー交換 ~Datsun 240Z(S30)

 こんばんは。

 

 先日、240Zの運転席に座りエンジンをかけようとしてクラッチペダルを踏みこんだら、、、

 スコッと殆ど抵抗なく床まで踏み込めてしまいました。

 あら、クラッチ抜けとる、、、*1

 何度かポンピングすると抵抗が戻って来てクラッチを切る事が出来たのですが、完全に抜けてしまうのは時間の問題です。

 自宅で発覚して良かった。

 出先でクラッチが切れなくなったらかなり面倒なことになるところでした。

 すぐにパーツを手配します。

 抜けたのはマスターシリンダーでしたが、スレーブとペアで交換するのが基本なので、どちらも発注です。

 数日で届いたので、いざ交換。

 

 とりあえずポンピングで何とかクラッチは切れたので、エンジンをかけてガレージから240Zを出して、ジャッキアップ+馬掛けして下に潜り、まずはブレーキフルードを抜きます。

 中央に映っている黒い部品がスレーブシリンダーです。(車の下に潜ったところ、トランスミッションに取りついています。)

 一人でエア抜きをする時用のバキュームポンプを使い、シュゴゴゴォ~と一気に全部抜いてしまいました。

 液が抜けたらホースを外し、ボルト2本でスレーブは外れます。

 

 手に持っている銀色のが届いた新品。

 

 元の様に取り付けました。

 新しい部品は気持ちが良いのぅ。

 

 次はマスターシリンダーを外します。(こちらはエンジンルーム内にあって、クラッチペダルと接続されている部品です)

 まずはクラッチペダルと繋がっているので、ピンを抜いて分離します。

 矢印のところにクリップが入っているので、引っこ抜きます。

 ペダルに取りついているモノなので、コクピットの足元に頭から潜り込んで狭い場所での作業になります。

 上の写真は足元から見上げたところです。

 

 クリップが抜けたら連結部分のピン?というのかな?を抜いたらペダルとは切り離せます。

 

 あとはこちらもホース(ハードライン)を外してナット二つ外せば取り外せます。

 液は塗装を痛めるので、アチコチ出来るだけ養生してからラインを外します。

 そうそう、ブレーキやクラッチ周りのこの手のラインを留めているフレアナットを緩めるときは、スパナでは無くフレアナットレンチを使うのが吉です。

 で、フレアナットレンチも細くて薄いものはトルクをかけると開いてしまい、結局フレアナットを舐める危険があるので、ちゃんとした一流工具メーカーのゴツイものを使うと古くて固着したナットもちゃんと緩みます。

 240Zのは10mmです。

 

 クラッチラインが外れたら、あとは上下に留まっているナットを外せばズコッとマスターが引っこ抜けるのですが、、、

 ガーン。

 ブレーキのマスターVacに引っかかって外れません。(矢印部分)

 すっかり忘れてた。

 ウチのゼットのブレーキはリアをドラムからディスクに変えて、フロントも大型化してます。

 それに伴ってマスター交換、マスターVACも大型化しているので、クラッチマスターに被さる形で取り付いています。

 仕方ないのでマスターVacも取り外すか と思いましたが、完全に外す前にスタッドぎりぎりまでナットを緩めてマスターVacをファイアーウォールから浮かせるだけ浮かしてみたら、、、

 すれすれで回避できて、マスターVacを取り外さなくてもクラッチマスターを取り外せました。

 ズコッと引っこ抜く。

 

 新しいシリンダーを取り付ける前に、古いシリンダーに合わせてプッシュロッドの長さを調整します。

 この長さが合っていないとクラッチペダルに上手く連結できなかったり、踏み代がおかしなことになったりします。

 今まで使っていた物と同じ長さにするのが一番手っ取り早いのです。

 

 

 マスターシリンダーも外した逆の手順で元通り取り付けたら、新しいブレーキフルードを注入します。

 その時にあると便利なのがこれ。

 エア抜きを一人でするときは、基本車の下に潜っての作業になるので、夢中で抜いていて上にあるマスターが空っぽになってしまうと、最初からやり直し ということにななってしまいます。

 なので時々這い出して液量をチェックしないといけません。

 それが結構面倒なのです。

 単車ならエア抜きしながらタンクもチェック出来るので問題無いのですが、車はエア抜きしながらはどうやってもマスターのタンクは見えないですからね。

 なので、写真の水筒みたいのにブレーキフルードを入れて、それをマスターシリンダーのレザボアタンク(リザーバー?)に挿しておけば、液切れになることはまぁありません。

 アタッチメントが入っているので、タンクのサイズに合わせて取り付けて、高さも調整してバルブを開けば液が落ちて、一定のところで止まります。


 万が一こぼれたら大惨事なので、ウエスやら毛布やら色々突っ込んで養生しておきます。

 

 準備が出来たら再び下に潜って、スレーブシリンダーからエア抜きします。

 一人でこの作業をするにはエア抜き用のバキュームポンプが必需品になると思うのですが、例えば最初にフルードを抜き取る時とかはコンプレッサーに繋ぐタイプでも良いのですが、新しくフルードを注入してからエア抜きする場合は手動のポンプ式の方が使いやすいです。

 写真の物は、もう25年くらい使っている手動式です。

 バキュームゲージのレンズも割れて無くなってしまいましたが、壊れず今でも使用頻度の高い工具です。

 とはいえ、頼める人が居るのなら実際にペダルを踏んでエア抜きする方が、しっかり抜けるような気がします。

 

 エア抜きが終了してクラッチが切れるようになったら、フルードを規定量入れて蓋をして終了です。

 念の為、暫くはフルードが減ってないか(どこかからか漏れてないか)確認したり、スレーブシリンダー周りを触ってみて滲みが無いかはチェックしましたが、問題なさそうです。

 

 その後、つい先日に日本車のイベントに行って来ました。

 その時の模様はまた改めて投稿します。

 

 しかし、旧車とはいえ流石の日本車。

 滅多にトラブルは発生しないので、日頃の消耗品メンテナンスくらいしかやることが無いのですが、久しぶりの240Zの修理でした。

 

 

 

 

 

 

*1:クラッチを動かしている油圧シリンダーのシールが劣化して圧力が抜けてしまい、クラッチを正常に動かせなくなってしまいました。