こんばんは。
今日は走り収めかな と、朝にカタナで散歩に出かけました。
途中ガソリンスタンドによって、ビルダー(ファブリケイター?)の友達にテキストを送ってみました。
「まだショップに居ますか?」*1
するとすぐに
「いますよ」と返事が来たので
「じゃ、ちょっと寄ります」と返し、カタナを走らせました。
実はタイミングがなかなか合わず、まだカタナを見せた事が無かったんです。
エンジンの音が少し気になっていたので、それをちらっと診てもらったところ こんなもん、問題無し という事でホッとしました。
他にも色々と相談して、もしかすると彼のショップにカタナを入れる事になる???みたいな話になって行きました。
ま、まだ先の話ですけどね。
彼のショップはこんなところです。
なんと、現在モリワキモンスターが2台になってます。(写真わすれたー)
さて、今日の本題。
前回はLongBeachで開催された International Motocycle Showに行った時の話でした。
今年は新型のオートバイを見に行くという目的の他に、もう一つ重要なミッションがありました。
それはこの時の記事に関連する事です。
炎天下で頭痛が発生した理由の一つとして、目から来る頭痛だったのではないか?と思い、プロシェード・システムを導入しました。
それとは別に もう一つ、もしかしたらヘルメットのフィットも関係しているのではないか?と少し疑っていました。
MotorcycleShowではオートバイメーカーがブースを出して新型車種を展示していますが、ヘルメットをはじめとするライディングギアのメーカーやディーラーもブースを出しています。
勿論 アライ・ヘルメットも来ています。
アライのアメリカ本社はペンシルベニアにあるので、メーカースタッフに会って話をする機会はこのショー以外ではなかなかありません。
この機を逃すと一年後になってしまうので、自分のヘルメットを持参してアライのブースに立ち寄りました。
ブースには、とても落ち着いた丁寧な対応をするジェントルメンなスタッフが一人。
皆さん色々と聞きたい事があるのでしょう、何人か順番待ちをして話をすることが出来ました。
先ず、先日起こった頭痛の状況を説明し、目の保護としてはプロシェードを付けてみたけど、自分のヘルメットが適正なサイズかどうかチェックする事は出来る? と聞いてみると、OK,じゃ見てみましょう と私のヘルメットを手に取ってくれました。
ヘルメットはCorsair-VのSサイズです。(もしかしたら、アメリカと日本では名称が違うかもしれません。)
先ず彼はヘルメットの内装のチークパッドを取り外し
「この状態で被ってみて」 と手渡しました。
チークパッドが無い状態で被るなんて初めてで、なんかとてもヘンな感じでした。
その状態から、彼はヘルメットの顎の部分をもって、ゆっくりとヘルメットを上下させました。(こめかみ辺りを軸にした回転運動です)
ふーむ、、、という感じで、「ちょっと横の方が前後よりもキツク当たってるように感じない?」と聞いてくるのですが、そう言われればそんな気もするかなぁ という感じではっきりとは実感がありません。
そうすると、彼は私の後頭部を手で押さえる というか、支えるようにして
「後ろに頭を押し付けてみて」と指示を出します。
言われるがままに後ろに倒れるように頭を彼の手に押し付けます。
その状態で彼はシールドの開口部から手を入れて、私のおでことヘルメットのフィットをチェックし始めました。
そのまま横に動かしたりして当たりをチェックした後、彼が言うには 後ろに押し付けると良く分かるのだけど、横に比べると前後方向で少し緩く、ガタというか隙間が出来ていて、逆に横はちょっとキツイそうです。
もしかすると、ヘルメットの内装の圧力が頭全周で均等に当たっていない事も頭痛の原因かもしれない という事です。
対応としては、内装を薄い物に換えて、どう変わるかを見てみるのも手じゃないか? という事でした。
終始とても丁寧で、穏やかな雰囲気を漂わせた彼はとても好印象です。
それなりの時間を使って色々と話をしてくれて、現状を把握する事が出来て大満足でした。
まだ聴きたい事があったのですが、他の人が待っているので余り彼を独占するのも迷惑です。
お礼を言って、一旦その場を離れてオートバイを見に行きました。
暫くしてまたアライのブースに戻り、彼がフリーなのを見つけてもう一度話しかけました。
今すぐじゃないけど、今度買い替える時の為に 私にベストなサイズを選んでくれますか? と頼んでみます。
また彼は表情を変えず頷いて、説明を始めてくれました。
今所有しているCorsair*2は、シェルの形がIntermediate Ovalというアライのラインナップの中では標準の形で、すこーし前後方向に長い楕円形なんだそうです。
(説明の為 アライのパンフレットから引用させて頂きました)
さっき見た感じだと、この形状は私の頭の形にベストフィットするものでは無いと思う、と彼は言います。
もっと私の頭は(断面が)丸いから、これの方がいいと思うよ と言って手に取ったのはQuantum-Xというヘルメットでした。
(説明の為 アライのパンフレットから引用させて頂きました)
シェルの形状はRoundOvalというタイプで、前後幅の比が円に近いシェイプなんだそうです。
彼の見立てでは、シェルはこのタイプで、さっきのCorsairのSで見た感じだとRoundのXSが合いそうだ と陳列棚からQuantum-XのXSを手に取って、またササっとチークパッドを外して
「これ被ってみ?」と手渡してくれました。
「ん?ヘルメットを試着する時って、チークパッドは外すものなの?」
「ヘルメットのフィットって色んな要因が複雑に関係しているから、チークパッドを外した方が要因を絞ってチェックできるでしょう?出来るだけシンプルにした方がはっきり分かる事が多いからね」
なるほど!
今回一番目から鱗が落ちたコメントでした。
この状態で、さっきと同じように手で後頭部を支えて、後ろに押し付けたり、顎をもって上下させたり、一通りチェックしてくれました。
彼曰く
やっぱりこのシェイプでサイズはXSだね。
これで基本がわかったから、あとはチークパッドを付けた状態で頬がきつければ薄い物に換えるなり、もっとタイトなのが良ければ厚いのに換えるなり、自分の好みに合わせれば大丈夫。
という事でした。
こちらの接客をする人の中には、終始冗談を言ったり、関係ない事を話して客との間を詰めようとする人も少なく無いのですが、彼は最初から最後まで、全く無駄な話はせず愛想も振りまかず、最短で私が欲しい情報を引き出し、提供してくれるという、私が一番好きなタイプの接客をしてくれました。
最後に彼が
「本社には日本人のスタッフが居るから、さっきの内装を換えてみるという事を一度電話で聴いてみるともっとはっきり分かるかも知れないよ。」
とCustomerSupportという名刺大のカードに必要な内装のパーツ番号やその他の情報、日本人スタッフの名前を書き込んで渡してくれました。
別れ際に、初めて買ったヘルメットがアライで、それ以来ずっとアライを使ってるし、これからもアライを選ぶと思う と伝えると、「Thank you:)」と はじめてニッコリ笑顔が出ました。
後日、彼がくれたカードを見ながらアライ本社に電話をして、更に色々と詳しく、今後の対応の事も踏まえて教えて頂けたのですが、その時にちょっと気になった事を聞いてみました。
Sサイズのヘルメットで、部分的に強く当たる場所がある為に内装を薄い物に交換するのであれば、Mサイズを買って、チークパッドを厚めの物に換えた方が良かったのか?という事。*3
それに関しても明確な回答をしてくれました。
内装の厚みは快適性とフィットの微調整に関する事なので、薄くしても安全性に変化は無い という事。
シェルに関しては、他メーカーによっては1~2種類の大きさで、内側の緩衝材や内装の厚みを変えてサイズに対応している所も多いのですが、アライではサイズ毎に細かくシェルの大きさを変えているので、MサイズよりもSサイズのシェルの方が小さいそうです。
ですから、Sサイズで大丈夫なのならMサイズよりも軽いので首への負担は軽減され、レース等シビアな環境では空気抵抗も変わるので、Mサイズから内装を厚くして対応するよりも、Sサイズから対応していく方が良い という事でした。
本社に電話した時の対応もとても丁寧で本当に好感しかなかったです。
しかし、今まで何にも考えないでヘルメットを選んでいたなぁ という事を実感する事になりました。
そして、アライのスタッフの対応が まさにプロだなぁ と感動した、とてもいい経験が出来ました。
何だか今年最後の記事も字が沢山になってしまいました。
毎度毎度内容に統一性も無く、広く浅く話題が飛びまくる上に無駄に字が多い当ブログですが、今年も一年お付き合いくださってありがとうございました。
何やら日本は大変な寒さになっているようですが、お身体に気を付けて 良いお年をお迎えください。