こんばんは。
今回は写真がかなり多いので、ご注意下さい。
しかも、書き終ってみたら文章も長かったので、さらにご注意下さい。
ロサンゼルスよりも北に位置するRosamondという所に、Willow Springsというサーキットがあります。
砂漠の真ん中 みたいな所にあるサーキットで、なんと1953年からある様です。
このWillowSpringsで毎年行われている、ビンテージ・バイクのレースイベントに行ってきました。
自宅からフリーウェイで約2時間程かかる道中をエッチラオッチラ走っていると、前方にトンでもない車を発見!!!
なんと、2台のモリワキ・モンスターを運んでいます!!!
実は、この遭遇は偶然では無くて、以前紹介した近所のショップにあるモンスターを、このイベントに出す為に運んでいるんです。
一緒に行く予定だったのですが、私の友人が一緒に見に行きたい という事になり、車の定員の関係で別に出発して現地集合する という事になり、少し遅れて出た私達が上手い具合に追いついた という状況でした。
それにしても、エディのモンスターと、ガードナーの8耐仕様のモンスターが2台一緒に運ばれているのは凄い絵です。
さて、サーキットに到着したのですが、いかにもローカルのサーキット という感じの、のんびりした雰囲気で、駐車場も「開いてるところに適当に停めて」と言われてしまい、逆に 何処停めよう、、、と迷うほどです。
駐車場兼、パドックに入っていない人の待機場所になっています。
パドックに入っていない と言っても、こんな風にトレーラーで来ているチームもあったり。
何台もエントリーしている所が何箇所もありました。
どちらかと言うと、趣味でビンテージバイクを所有している人が、サーキット走行を楽しみに来る というイベントだと思っていたのですが、完全にレースを見に来た感じです。
ビンテージバイクと言うと、日本だとカワサキのRSやZ系、ホンダのCBのKやF、カタナやGS等が思い浮かびますが、こちらでは、それらは新しすぎて、いまひとつビンテージバイクという認識から外れてしまっています。
中途半端に旧いので、玉数も全然無くて、ストリートでも殆ど見ることはありません。
今回のイベントでも、多分カタナは居ないんだろうな と思っていました。
到着した時は、既に予選が始まっていて、クラス別にドンドン進行されていました。
駐車してサーキット横に辿り着いた時も、次の組のライダーが次々とサーキットに入っていくところでした。
レーサーの排気音を聴いて、うわーーーっ!!!!と盛り上がっている時に、ちょっと離れたところからサーキットに入っていく一台のバイクに視線が釘付けに!!
カタナ居るやん!!!!!!(真ん中に居るゼッケン16)
丁度、スーパーバイクのクラスの予選が始まるところだったらしく、何週か走ってスターティング・グリッドを決めるようでした。
数週走ってくると、皆さん戻ってきて、一台ずつ装備品等の簡単なチェックを受けていました。
出たっ!
いや~ん、むちゃくちゃかっこいいやん。(←当時を思い出して、今日はちょっとテンションがおかしいのです、只今夜中だし)
ライダーが大柄な為か、カタナが小さく見えます。
予選が終わった人、これからの人、整備に余念が無いです。
普通にその辺でみんなバイクいじっている感じが、たまらなく楽しそう。
この日は平行してビンテージバイク・ショーもやっていました。
そこで特別展示されていたのが、2台のモンスターでした。
バイクが走っていない時は、プラプラと周りを詮索です。
サーキットの周りはこんな感じで、なーーーんもありません。
先ほどのカタナを探しがてら、色々見てまわります。
このトレーラー、このままガレージになっていて凄くカッコよかった。
キャブ調整中。
サイドカークラスもありました。
日本ではサイドカーのレースは余り馴染みが無いかもしれませんが、ライダーの乗り方がエライ事になり、凄い迫力があります。
サイドカーと言っても、横についているのは所謂サイドカーとは違い、唯の平たい場所があるだけです。
そして、ここに搭乗するパッセンジャーは、コーナーリング中に彼方此方に設置されたバーにしがみついて、アクロバティックな体勢で加重移動をします。
この日は一眼を持って行かなかったので、コンパクトで撮った写真を拡大したので、わかりにくいですが、コーナー中は横に座る(座ってないのですが)パッセンジャーが路面スレスレまで乗り出して、遠心力に対抗しているのが見えると思います。
かなりのスピードでこれは怖い。
S字などでは右に左に移動したり、2人の息があっていないと大変な事になりそうです。
さらにプラプラしていると、トレーラーを牽引している親車(?)に、とても可愛い後姿を見つけました。
ビンテージのバスみたいです。
これでトレーラーを引っ張ってレースに参加してるんだから、凄いですねぇ。
これはスペンサー好きですね、きっと。
このカワサキのH2、エキシビジョン走行で走っていたのですが、凄い音でした。
おっそろしく速かったし、かなりカッコよかったです。
昨年のモーターサイクルショーでも注目の的でした。
インターナショナル・モーターサイクル・ショー 2015 - 模型じかけのオレンジ
こちらでは滅多に見ない2ストも(現在はカリフォルニアは2ストの市販車は違法になります)、サーキットだと見ることが出来ます。
写真にある殆どの車両は、セルやキックペダルを外しているので、基本押しがけになります。
押しがけしなくても良い様に、時々後輪を載せるローラーにモーターが付いている物が置いてあり(もしくは自前の機材)、それでエンジンをかけている人も見かけるのですが(6枚目の写真に写っている、車のバッテリーに繋がっているのがそれです)、この2ストを持ってたチームは凄い豪快な方法でエンジンをかけていました。
ミニバンの後輪の片側をローラーに載せて、そのローラーにバイクの後輪も載せて、ミニバンのエンジンをかけてギアをドライブに入れると、LSDが付いていないですから浮いた(ローラーに載せた)片側のタイヤだけが回り、一緒にバイクの後輪を回してエンジンをかける という凄い発想。
ちょっと押しがけや車の構造が分らないとピンと来ないかも知れませんが、凄い事考えるなぁ と笑ってしまいました。
この場面は動画に撮りました。
でも。。。
2ストなんだから、普通に押しがけした方が早いんじゃ無かろうか。。。
さて、お昼ご飯時になり、おべんとを食べよう という事になりました。
周りにお店も何も無いので、お昼は持っていったほうが良いよ、と友達に言われていたので、おにぎりを沢山持ち込んでいたのですが、さぁ 何処で食べよう と周りを見渡して、結局駐車場で、自分の車の前に3人椅子を並べて(持って行ってました)、遠めにサーキットを見ながらランチする事にしました。
こんな感じの所に椅子を並べてランチ。
みんなのんびりしているし、スペースもゆったりなので誰も文句は言いません。
3人並んでおにぎりを食べていると、向かいの列に車を停めていた男性が、スワップミートの戦利品を持って帰ってきました。
ヤマハのバイクのガソリンタンクの様です。
車の下に隠しておいたビールを飲みながら、ご満悦で暫くそれを眺めていた彼は、車からウエスを取り出すと、磨き始めました。
家まで待ちきれずに磨きたくなってしまったんでしょう。
なんか微笑ましいなぁ 分るぞ兄ちゃん と見ていると、彼がこちらに気が付いて「ビールどう?」と声をかけてきました。
私は全くお酒が飲めないので、相方と友達に「すすめてくれてるけど?」と訊いたのですが、2人とも いいや という事だったので、丁重にお断りしました。
ちょっと残念そうにした彼でしたが、またタンク磨きに集中しはじめました。
ところが、、、
ランチも終わって、そのまま椅子に座りお日様にあたってボーっとしていたら、2人が、やっぱりビール飲みたくなってきたから、あの兄ちゃんの所行ってもらって来て と言い出しました。
「えー、一度断ったのにこっちからもらいに行くの? やだよ」 と言ったのですが、だいじょうぶやって と無責任な事を言ってきます。
かわりにオニギリ持っていったらいい と結局飲まない私がオニギリを手にノコノコと向かいの兄ちゃんの所まで出向いていく事になりました。
「あのー、さっきはいらないって言ったんだけど、やっぱりビールもらえる?」と尋ねると、「おーーー、せやろ!!勿論!!」と陽気に答えてくれました。
「1人で飲んでてもつまらんなぁ って思っててん、何本いる?」「2本もらえる?」「ええでー」といい感じだったので、こっちも「これ知ってる?ライスボールなんだけど もしよかったら、、、」というと、「しってるしってる、大好きやねん」と喜んで受け取ってくれました。
聞けば彼はかなりの日本好きだったようで、バイクは日本製が一番!時計はセイコーがサイコー! という感じで、先日はEbayで1971年のセイコーのオートマチックを落札しそこなった!71のセイコーってどんなんかしってるやろ?? あれ、めっちゃかっこいいねん!! と話が止まりません。
なんでも彼は一月前にイリノイ州から引っ越してきたばかりだそうで、まだこの辺の事は何も知らない という事でした。
それでこんなイベントに来ているんだから、相当好きなんだろうなぁ と思いました。
その時に彼がくれたビールは見た事が無いものだったのですが、2人とも美味しいと言っていました。
そんなこんなでランチも終わり、またプラプラしていると 駐車場の片隅に旧い重機?が置いてあるのを見つけたのですが、それがまたなんとも可愛い。
トントントントンとフレーズが流れてきそうです。
で、カタナです。
なかなか見つけられなかったのですが、モンスターを運んできた友達が「カタナ、あっちのパドックに入っていたよ」と教えてくれたので、急いで見に行きました。
クラッチのケーブルをこっちから回しているのは初めて見ました。
こんな方法もあるんですね。
スイングアームは純正に補強を入れてあるのですが、左右非対称になっていてかっこよかったです。
このカタナ、スーパーバイクのカテゴリーで出場していたのですが、ムチャクチャ速かったです。
カタナが出場しているだけでもテンションが頭から飛び出ていたのに、独走で1位になってしまい、もう大変な騒ぎでした。(私だけ)
またもやコンパクトで撮った写真のトリム拡大で申し訳ないのですが、最後の一枚はかっこいいカタナです。
ただの旧車が集まるローカルイベントだろう と思って来て見たのですが、思っていたよりも遥かに本格的で、みんなが楽しんでいる雰囲気が心地よく、帰りの車の中でも たのしかったなぁ~ と何度も口に出るほど、いいイベントでした。
この時、珍しく ちょっと元気が無い日が続いていた私だったのですが、このイベントで一気に元通り、よりもさらに元気になった一日でした。