模型じかけのオレンジ

模型制作記を中心に、趣味の工作関連、車、オートバイ、その他色々についてロサンゼルスの生活事情と合わせて綴っています。

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JBL C36 Viscountに ツイーター(JBL 075)を追加して、フルレンジから2 Wayになりました。

 こんばんは。

 

 今日はオーディオの話しです。

 

 昨年の秋頃、縁あって我が家にやってきたJBLのビンテージ「C36 Viscount」。

 スピーカーなのに脚が生えてる、ちょっとかわいい奴です。

mata1.hatenablog.com

 

 まずはフルレンジ一発の状態でどんな音を出すのか興味があったので、暫くそのままでレコードを聴いていました。

 が。

 いくらなんでも15インチのスピーカー(ドライバー)一つで、低音から高音まで全て賄う と言うのは、ちょっと厳しい。*1

 という訳で、高音を出す為のツイーターを、この箱内に追加することにしました。

 

 ツイーターを箱内に設置するので、背中側の板を取り外します。

 これはネジを外すだけで取れました。

 内側には吸音材としてグラスウールも使われているので、私は手袋必須になります。

 平気な人は良いのですが、私はグラスウールにまけてしまうので、ちゃんと対策をしないで作業すると後が大変です。

 

 中を覗いて右上の角の辺りに板がネジ止めされています。

 

 それを外します。

 全く同じような穴が出てきました。

 075というJBLのビンテージ・ツイーター(高音用ドライバー)を、取り付け用のアダプター(と言っても、ただの板です)にマウントしました。

 (この見た目も075の人気の大きな要因ですよね。見えなくなるけど。)

 これを、先程ハコから板を取り外して出てきた穴の所に設置。

 

 これでドライバーは取り付け完了ですが、音を出すには配線しないといけません。

 じゃ、あとはスピーカーの線を繋いで終了 とはいかないのです。

 

 またまたとてつもなくザックリとした説明ですが、最初に箱に取り付けられていたデカいドライバーには、アンプから出てきたスピーカー・ケーブルを繋げば問題なく音は出たのですが、高音専用ドライバー(ツイーター)に同じ様にアンプからのスピーカーケーブルを直接繋ぐと、ツイターは壊れてしまうそうです。(自分は壊したことが無いので、知識として持っているだけですが、、、)

 と言うのは、アンプから出てくるケーブルからは、低音から高音まで全ての周波数の信号が通って来ています。

 大きなドライバー(ウーファー)はどの周波数の信号を流しても、音が出るかどうかは別にして壊れることは無いですが、ツイーターは低周波を入れると振動板が耐えられずに壊れてしまうそうなのです。

 そこで、ドライバーとアンプの間に、周波数を振り分けるためのアイテムを割り込ませます。

 いくつか呼び方があるのですが、クロスオーバーとか、ネットワークとか呼ばれることが多いみたいです。*2

 それを取り付けるのは、スピーカーボックスの背板についている、ケーブル端子が取り付けられているここ。

 

 背板を外して裏から見ると、これまた只の板に端子がついています。

 この板を取り外して、、、

 ジャジャーン!

 これがクロスオーバー・ネットワーク、「N2400」というパーツです。

 2400ヘルツ(付近)から下と上に周波数を振り分けて出力するという仕事をしてくれます。

 背板から端子が付いた板を取り外し、その開口部にN2400をスポッとはめ込んで

 6つある端子の内、LFとHFという表示のある端子からケーブルを箱内に取り込みます。 

 LFとHFはそれぞれLow Frequency(低周波)とHigh Frequency(高周波)の略です。

 LFからのケーブルはデカい方、HFからのケーブルは新たに設置したツイーターに繋げば箱内の配線は終了。

 

 後は背板を元に戻せば良いのですが、その前に内部に貼られた吸音材が捲れてきているところをステイプルガン(Staple Gun)で留めておきました。

 

 これで作業は終了、と言ってもこのC36は前期型で前面のメッシュグリルは外せないようで(調べたけど外し方はわかりませんでした。こうすれば外れるよ というアドバイスお待ちします!)、見た目は最初の写真と全く変わっていません。

 075は見た目がジェットノズルみたいでカッコいいので、メッシュを外してドライバーを剥き出しにするのも良いかなぁ と思うのですが、そういう仕様なので仕方ないです。

 

 いや、見た目よりも音ですよね。

 鳴らしてみたら、高音が出てました(笑。

 やっぱり15インチ(直径約38cm)のウーファーだけだと、上は殆ど鳴って無かったと思うので、どうしても抜ける透明感は期待できず籠もった音になってました。

 ツイーターを追加して2400Hzから上を担当してくれることになって、やっとドラムのハイハットやシンバルの金属音が綺麗に抜ける様になりました。

 しかし、高音担当の075もなかなか癖の強いドライバーに感じました。

 アルミ削り出しの見た目から想像したままのような、ギラッとしたシャープな音が主張してくるので、高音はかなり絞って微かに加える位が私にはちょうどよい塩梅でした。

 C36は、この組み合わせで使われることが多かったと思うので、当時の人もこんな音を聴いていたのか と沁み染み思いながら5~60年代のレコードを聴きました。

 

 ということで、我が家のC36は一般的に落ち着いたセットアップになったのですが(ウーファーはD130じゃないけど、、、)、実は私、これにもうひと手間加えたい事があって、それを前提にC36を迎え入れたのです。

 暫くこのセットアップで聴いて、次はそのひと手間に入ろうと思います。

 ただ、自分はよく分かっていないのですが、正統派のJBLビンテージ愛好家の方たちから見たら邪道と言われるような事なのかも知れません。

 でも、どうしてもその音が聴きたいので、分かってないなぁ と思われるかも知れませんが、温かい目で見て頂けると助かります。

 

 

*1:ものすごくザックリとした概要ですが、スピーカーの直径が大きくなると低音に強く、高音を出すのには直径の小さいスピーカーが使われます。よく見る下に大きめ、上に小さめのスピーカーが雪だるま型に配置されているのは、低音から高音まで無理なく音を出すための工夫です

*2:クロスオーバーという言葉自体はまた別の意味がありますが、ウチはそういうややこしい事を掘り下げる場では無いので、ネットワーク用アイテムとしておいてください。