こんばんは。
趣味でトンボ玉を焼いています。
ずっと1人で黙々と修行をしていたのですが、少し前から竹内硝子製作所主催の通信教室を受講して、修行をやり直しています。
通信教室を受け始めてからは、基本的に課題に取り組むことを優先していたので、今までのように自分でデザインを考えてトンボ玉を焼く ということは殆どしていません。
昨年、教室に入る前には藤をモチーフにしたトンボ玉を焼きました。
この時、次は紫陽花をトンボ玉にしたいな と思っていたので、挑戦してみることにしました。
しましたのですが、、、
ちょっと落ち込むくらい上手く行かず、、、
モノづくりで一番大切なのは、デザイン力なんだな ということを痛感していました。
いや、手持ちの技術もたかが知れているというのも、上手く行かない理由という事はわかっているのです。
にしても、最初のイメージから何回転がんだ?と自分でも思うくらい、色々と試してなんとか形になったので、失敗も含めて最初から見てください。
もはや色々やりすぎて順番がどうだったのか怪しいのですが、多分これが最初だったかも。
点打ちで4枚花びらの小さい青い花をブチブチ作って、葉っぱを追加して紫陽花っぽく見せよう とトライした玉です。
なんじゃこりゃ。
そんな小さい点打ちの花を作る技術は私には無かったので、もう全部混ざってしまってぐちゃぐちゃに。
おまけにクリア層に煤も入り、蜘蛛の巣が張っているようです。
ヤバいね。
点打ちで何個か焼いてみて、これはどうにもならんな と気がついたので、根本的にデザインを変更することにしました。
そこで浮かんだ案。
自分の中にある紫陽花のイメージは、一年の殆どが大きな緑の葉っぱ と、小さい花(正確にはガクになるのかな)です。
花が集まってボールのようになっているのが紫陽花の一般的なイメージかと思いますが、うちの紫陽花はボール(集団)のようにというよりも、小さな花が平たく並んでもっと一つ一つが主張してるようなイメージなのです。
そこで、その2つをシンプルに記号として玉に入れてみることにします。
最初は明るい青を背景にするつもりでしたが、花も青系で被るので、背景は黒、葉っぱは銀箔を散らし、点打ちは無理とわかったので、花のパーツを作って埋め込みました。
むむーーーー。
下地が黒なので、青や薄紫は綺麗に発色しませんでした。
方向性は思った感じなのだけど、、、なんだかよくわからないですね。
とっても和な感じがして、雰囲気はとても好きなのですけど、、、
下地を白系にしたら花の発色は良くなるか と思い、上と同じことを白系の地玉でやってみます。
ここで、下地が白だと黒と同じ様に箔で葉が作れないことに気づく。
葉は緑の色ガラスの点打ちでやってみる。
色が薄すぎてもう何がなんだか、、、
ちなみに、ここまで来るのに数週間かかってます。(失敗作は数しれず、、、)
いい加減凹んでます。
まぁ、藤の時は数ヶ月そればっかりやっていたので、それと比べれば なのですが、課題に戻らないと行けないというのもあり、焦ったり凹んだりです。
ここでふと考えました。
もともと透き掛けが苦手(というか出来無い)で、何度も練習してなんとなく出来るようになってからは、どんな玉を焼くにしても透き掛けするのが基本になってしまっていました。*1
最初の頃はレイヤーも何も無く、ただ地玉に文様を入れるだけの玉をよく作っていたので、その頃のようにシンプルに白地の玉に葉を点打ちで入れて、花のパーツを埋め込む という玉を焼いてみました。
果たして人がこれを見て紫陽花をイメージするのかどうかは微妙ですが、こういうのは暫く焼いていなかったので、シンプルでかわいいのではないか と、ここに落ち着きました。
練習用に小さめのを何個も焼いて、ある程度安定してきてから最後に少し大きめの玉を焼きました。
(どっちかというと朝顔?)
先に上げた3つと比べると、大きさはこれくらい。
葉の色は左から2つ目の濃い緑の方が紫陽花っぽいかな。
紫陽花の玉、最初に思っていたものとは最終的にかなり違う仕上がりになってしまいましたが、ひとまずこれで終了して課題に戻ることにしました。
新しいデザインを1から創り出すのは私にはとても大変です。
すんなり浮かんでくることもあるかと思えば、今回のように中々上手く行かないこともあります。
というより、上手く行かないことのほうが全然多いですね。
それでもなんとか捻り出して目の前に形になった物を見ると、直ぐになにか作りたくなります。
来年は、、、桜を作りたいな と思っていたら、なんと少し先の課題に桜があったような、なかったような、、、。
とにかく修行に励みます。
上の2冊は私も持っています。
ほんとに初歩の初歩、必要な道具の説明や使い方から始まって、簡単な玉の焼き方、更に実際にトンボ玉を使った小物やアクセサリーの作例も載っています。
*1:透き掛けとは、地玉や文様を入れた玉を透明のガラスで一層被せる技法のことです