こんばんは。
今日は自分を戒める内容になっているので、そんなに楽しくないかもしれません。
これは、少し前にアップした「藤玉」を練習していた時の失敗作 の一部。
陶芸家なら
「ダメだ!」と叫んでガチャーン!するやつです。
蜻蛉玉なのでそのまま大量に残っております。
上の記事の時にも書いたのですが、藤玉には初歩的な技法しか使っていないのです。
それなのに、とにかく上手く行きませんでした。
その技法は俗に「ひっかき」と呼ばれる技法で、蜻蛉玉を始めて一番最初に練習した技法です。
簡単な技法(かどうかは別として) だったことと、その技法によって生み出される柄がとても好きだったので、ひっかきばかり使って玉を焼いていました。
ただ、出来上がった玉の柄は
例えばこんなのとか
こんなのとか
こんなの
と、同じひっかきでも最初の様にツブツブしてる時もあれば、テレ~っと流れている時もあります。
当時、というか最近までその違いを大して気にしていなかったのです。
どちらも好きだったから。
ツブツブかテレ~か、仕上がってみるまでどっちになるかわからない のも大した問題では無かったので、気にせずただ繰り返し焼いていました。
そのまま年数も経って、まぁこの技法は大体大丈夫でしょう と思っていたのです。
先日までは。
ところが。
藤の花を模した柄を焼こう と思って試してみた時、実はその技法を全く習得できていない という現実に直面しました。
ただ流れていればいいのならツブでもテレでもいいのだけど、藤をイメージするとテレ~っと行かれると困るのです。
これ、藤と言わなければ別にこれでもいいような気もしますが、やっぱりツブツブしていた方が藤っぽいです。
ある程度ツブツブできても、、、
この写真の様に、センターに写っている房はまぁまぁ出来ていますが(少々流れ気味ですが)、その奥のレイヤーや隣の房が流れたり崩れたりしています。
適当に引っ掻いて後はどうなるかその時の運 で焼いていたので、玉の周り一周ぐるっと同じような雰囲気で失敗することなく柄を入れるのは至難の業。
引っかき具合、流れ具合を自由にコントロール出来て、使い分けすることも出来てなかったのに、自分では習得したつもりになっていたのですね。
結局今まで適当にやっていたツケが回ってきて、ある程度コントロールできるようになるまでに数ヶ月かかりました。
毎日同じ柄を延々と焼いていて、これ出来るようになるんかいな と思いました(笑
周りに蜻蛉玉を焼く人も居ない為、基本的に独学で進めてきていますが
「こういう時どうしたらいいのか、教えてくれる人が居たらなぁ。やっぱり独学は大変だ」と思う事があります。
だけど、ずっと一人で練習していて嵌る落とし穴というのは、本当は出来ていないのに出来たつもりになってそのまま流している事を、正しく指摘してくれる人が居ない という事なのかもしれません。
なんとか藤の玉に及第点を自分で出せたので、久しぶりに自由課題で焼いてみたのは、、、
やっぱり柄を流した玉でした。
どんだけひっかき好きやねん(笑。
藤の時の色が結構良かったので、同じような配色ですが、下に和を意識して筆で描いたっぽく金銀の柄を入れました。
こっちはいつもの流水文様の上に青を流しました。
ちょっと涼し気?
過去作の中をゴソゴソしてみたら、かなり初期の頃に焼いたのが出てきました。
やろうとしていたことはコレの一個上と同じ様に引っ掻きで流す柄なのだけど、、、
なにこれ、ひどいな(笑
でも紐を編んで根付にしてるという事は、当時の自分的にはこれでも根付にしようと思ったという事ですね。
比べてみると上達してるという事は自分でも分かります。
ただ、上手く出来てると思うのはまだまだ早いという事を嫌というほど実感しましたから、もっと精度を上げるべく まだまだ修行は続きます。