模型じかけのオレンジ

模型制作記を中心に、趣味の工作関連、車、オートバイ、その他色々についてロサンゼルスの生活事情と合わせて綴っています。

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私が単身渡米した時に持ってきた映画 「Somewhere In Time ~ある日どこかで~」

 こんばんは。

 

 今日は映画の話ですが、最近見た映画では無く、むかーし私が渡米して来た時、荷物に入れて持ってきた映画の話です。

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 その当時、私の地元は海外旅行をしたことがある人ですら周りにはあまり居ない様な田舎だったので、単身アメリカに移住 なんて人は中々いませんでした。

 その上、どっちみち行くんだから と、移住前に偵察がてらアメリカ見学することも無く渡米準備に入ったので、一体何を持っていけばいいのやら 荷造りには苦労しました。

 持っていけるのはスーツケース1個分という限られた量です。

 そのなかに、絶対に外せない仕事道具(これが結構場所も重さも食う)を入れて、あとは生活に必要であろう物を厳選に厳選を重ねて詰めていきます。

 日本から就職先を探しての渡米だったので、駐在員の様に恵まれた環境では無く、給料は食べていけるギリギリ(最低賃金も下回っていたと思う)。

 現地で使うお金は出来るだけ抑える為、当面の生活に必要なもの と考えますが、所詮持っていけるものの数は限られているので、結局どれだけ考えても十分かどうかもわからず、まぁ何とかなるだろう という所に落ち着くわけです。

 

 ここでもよく書いているので、いつも読んでくださっている方はご存じでしょうが、私は音楽と映画が好きです。

 極貧生活の中、暫くはCD等を購入できるとは思えないので、お気に入りのCDを荷物に入れて(場所と重さの節約の為、中身のみ)、どうしても持っていきたい映画も詰める事にしました。

 当時はまだDVDは存在していませんでしたので、持ってくるのはビデオソフトです。

 これがまた場所を食うので、大量に持ってくることは出来ず、これまた厳選です。(当時はビデオソフトも高かったですしね)

 

 そのうちの一本は、過去に一度記事にしたことがある「銀河鉄道999」でした。

mata1.hatenablog.com

 この映画について語り出すと長くなってしまうので、今日はもう一本別の映画について。

 

 タイトルは「Somewhere In Time」邦題は「ある日どこかで」1980年代のアメリカ映画、ジャンルはラブストーリー(になると思う)です。

 

 いつものように、極力ネタバレは無しですが、冒頭のみちょっと。。。

 暫く見ていないので、微妙に違いがあるかもしれません。

 

 映画は主人公である脚本家のリチャード(クリストファー・リーブ)の作品の上演パーティーのシーンから始まります。

 そのパーティーの中、まっすぐ彼を見つめて歩いてくる、会ったことも無い老女。

 ぽかん とする彼に、懐中時計を渡し、たった一言だけを残してその女性は振り向きもせず去っていきます。

 残されたリチャードは我に返り、何事も無かったかのように、また友人達とパーティーを楽しみます。

 

 場面は変わり、少し時間が過ぎて…

 次作がなかなか書けず、スランプ気味なリチャードは、気分転換に旅行に出かけます。

 その先で、すっかり忘れていたパーティーの時の老女の痕跡を見つけることになり、不思議な縁を感じ、彼女の事を調べ始めます。

 が、そこから彼は自らの人生を大きく変える事になってしまいます。

 (続きは映画を見てください)

 

 私がこの映画を初めて見た時、図らずもちょっと普通と違う見方をしてしまいました。

 昔から映画は好きだったので、未だ見ぬ名作との出会いに飢えていた私は(笑)、TVの深夜番組で見た事が無い映画が放映されていると、出来る限り見るようにしていました。

 この映画も深夜枠で見つけて、ビデオで録画しながら見るつもりで用意していたのですが、ウッカリして冒頭の数分間を見逃してしまいました。

 丁度老女が背を向けてリチャードの所から去っていく場面から見始めたので、彼女がリチャードに言葉を残すシーンを見ずに見始めてしまったのです。

 暫く見ただけで「あ、この映画は来たな」と思う程、引き込まれて最後まで見終わってから、最初のシーンが気になって録画したビデオを巻き戻して見たのですが。

 その老女が残した一言を聞いて、その人生を思った時、あまりにも切なくて、夜中に一人という事もあって涙が止まらなかったです。

  

 その映画の事が頭から離れず、数日後に再び最初から見たのですが、2回目になると、様々な伏線の一つ一つが、まぁ切ないったらありゃしない。

 1度目よりも2度目に見た時の方が、細かい演出の意味に気が付くことが出来ました。

 私にとって、何度でも見られる映画です。

 

 とても切ない話なのですが、私がこの映画が大好きな理由は、とにかく美しい という事です。

 周りの風景、舞台となっているグランド・ホテル、カメラワーク等、映像が素晴らしく美しい。

 古き良きアメリカを感じさせる衣装。

 John Barry作曲の「Somewhere in Timeのテーマ」、劇中で重要な役割を果たしたラフマニノフの「パガニーニのラプソディ」等、音楽が素晴らしい。(ラフマニノフはいいですねぇ…)

 主人公リチャード役のクリストファー・リーブも美男子で、素晴らしい(ほんとにすばらしい)演技を見せてくれます。

 彼はどうしても一般的に「スーパーマン」のイメージが強いですが、何度もこの映画を見ている私には、リチャードのイメージしか無いです。

 そして、なによりも。

 リチャードの相手役、エリース・マッケナ*1役のジェーン・セイモアが、もう美しすぎます。

 

 15年くらい前かな?

 買い物先でキャッシャーに並んでいた時に、棚に並んでいる雑誌を何気なく見ていたら、表紙にジェーン・セイモアが載っていたのですが、年齢は重ねているものの、相変わらずとてもお綺麗で、なんか嬉しかったです。

 

 渡米した最初の年、ユニバーサルスタジオの年間パスを購入した私は、予定の空いた週末は1人で遊びに行くことが良くありました。*2

 夕方、そろそろ閉園という時間に一人で歩いていたら、園内の放送で「Somewhere In Timeのテーマ」が流れてきて、思わず立ち止まって聴き入ってしまったことがあります。

 その時、アメリカに来てよかった と、しんみり思いました。(なんて単純な)

 今でもその時の風景はよく覚えています。

 こちらのユニバーサル・スタジオは良いですよ~。

 実際に多くの名作映画が作られた場所に来て、そのオーラに包まれると本当に幸せな気持ちになります。

 

 この映画は、残念ながら興行的には成功作とは言えず、あまり有名にもなりませんでしたが、映画愛好家にはこの映画を愛する人も多く、今はどうかわかりませんが、主な舞台となったグランドホテル(実在する)に毎年集まってこの映画を愛でるイベントが行われているようです。

 ジェーン・セイモアがスペシャルゲストとして招かれたこともあるようですね。

  私もいつか訪れてみたいです。

 

 この美しい映画は、ジワジワと長い間ずっと私の心に栄養を与えてくれます。

 

 「ある日どこかで」

 思い入れのある映画なので、動画とかも入れて、いつかアップしよう とずっと思っていたのですが、どうやらタイミングが突然来てしまったようなので、何の準備もせずにダラダラと昔話を書いてしまいました。

 

 いつもなら、パッケージの写真を撮って入れるのですが、その持ってきたビデオ、誰かに貸して返ってきていないのか、だいぶ前から我が家から消えてしまってます。

 買い直そうか と思っているのですが、折角なのでBDを買いたい。

 しかし、人気が無いからか日本ではBD未発売で、未だ購入に至らず。

 こういう時、やっぱり勝手にAmazonとかから画像を勝手に貼ったら、黒ずくめの怖い人がやって来るんでしょうね。

 仕方が無いので、最初に入れた写真は 映画のサントラ盤のジャケットです。

 

 紹介文を書いて居たら、無性に見たくなってきました。

 もういい加減セリフも覚えているので、こっちのを買ってしまおうかな。

 

 そんなに長い映画では無いので、いつか機会があれば是非見てみてください。

 

 

 

  (id:coconoo)九尾さん 

 さすがに片道切符の宇宙船とは違いますが、次に日本に帰るのはいつになる?なんて時に持って出た映画ですので、少しは似たような状況かな?と思ったのですが、、、

 九尾さんのリストには一本もラブストーリー物が入っていなかったので、もしかしたら余りお好きでは無いのかもしれませんが、こんなのも一本くらい、いかがでしょう?

 

 

 追記

 BD、こっち版を今日ポチッとしてしまいました。

 凄く楽しみです♪

 

 

*1:この名前とは縁があったらしく、始めてこの名前を知ってから20年以上も後、私の生活に大きくかかわって来る事になるとは、当時の私は知る由もなかった、、、なーんて。いつかこの事も記事になると思います

*2:当時は一日券に少し追加すれば年間パスに変更することが出来ました。それがあると駐車場料金もフリーになったので、安上がりな娯楽だったのです。ただ、1人でユニバーサルスタジオに行くと話したら、同僚がビックリして「そんな寂しい事良く出来ますね?」と言ってきたことがありました。最近は一日券も高くなったので、逆に今の方が遊びに行けない場所になってしまいました。