こんばんは。
基本となる塗装が終わってデカールも貼り終わり、次はウェザリングです。
ウェザリングは汚し塗装と言う感じで捉えられていますが、汚し も勿論含みますが、weatheringと書くと直感的に分かるように、天候にさらされた感じを出す と言う意味合いも含んでいます。
泥汚れ、塗装のはがれ、雨だれ、オイル汚れ、等の汚れた感じや、経年変化で色が褪せた感じを出したりもします。
塗装編はトンでもなく長かったですが、グフに施したウェザリングは基本的な事ばかりなので、今回は手短に行きましょう。
ただ、やってることは基本的なのですが、ちょっと普通と違う事があります。
というのは、タミヤのエナメルはこちらで入手出来ないので基本的に使うことが出来ません。
日本に帰った時に買って持って来た分はあるのですが、新しく色が欲しくなっても売っていないので、次回帰国したときまで買うことが出来ません。
ですから、こちらで手に入る材料で行っている部分もありますので、こういう材料を使うとこんな感じ、、、という風に受け取ってください。
何故いきなりタミヤのエナメルの話が出てきたかというと、一番基本的な事なのですが、塗料にはそれぞれの種類によって強さがあります。
弱い塗料の上に強い塗料を乗せてグリグリすると、弱い塗料は溶けたりはがれたりします。
ウェザリングは塗装した上から経年変化での褪せや埃、雨風の汚れを擬似的に塗装で表現しますので、すでに終わっている綺麗な塗装の上をグリグリします。
なので、その強さのバランスを考えないと、せっかく綺麗に塗装したのに ひぇ~ ということになってしまいます。
タミヤのエナメルカラーはそういう意味ではあまり強くない塗料なので、下地の塗装に影響を与え難く、ウェザリングの定番塗料として重宝されています。
ではでは、本題に入ります。
実際に長年雨風に晒されて出来る質感を一気に塗装で表現するのですから、これまた塗装面には凄い負担をかけます。
基本塗装をダメにしたくないので、ウェザリングに入る前にクリアでコートしました。(艶消しを使いました)
あ、このグフは タミヤ・アクリルカラーで塗装してあります。
クレオスのラッカー系もこちらでは入手できないので(当時は無理だったのですが、最近になってチラホラ輸入しているショップが出てきました。ただ、それでも高速道路を飛ばして行って、ほとんど品切れとかいう事も多い状況です)、アクリルを使っているので、ちゃんと保護しないとウェザリングどころではありません。
アクリル系はあんまり強くない塗料なんですね。
先ず最初に行ったことは綺麗な青色で塗られているので、それを色あせた感じにしてみました。
本当はここでタミヤのエナメルを使いたかったのですが、先に書いたように入手出来ません。
こちらでもエナメル塗料は売っているのですが、結構みなさん強いので試しに使ってみたのですが余り使い勝手が良くないので、今回は画材屋さんで売っている油彩絵の具を使いました。
油彩絵の具の黄色や白、茶色、赤、等々、いろんな色を塗装した面にチョンチョンと置いていきます。
置いたらすぐに拭き取ります。
油彩は直ぐには乾燥しないので、がんばって拭き取れば殆ど色がつきません。
ですが、それを何度か重ねて行くと、うっすらといろんな色が残って、なんとなく 斑になり上手く加減すれば色が褪せたような感じになります。
拭き取るときは重力の方向を考えて一方向決めて拭き取る様にしています。
それを応用して黒の油彩を置いて下に下ろすように拭き取って、雨水の跡に見えるようにしました。
このときは、褪色の時のようにできるだけ拭き取る という感じではなく、意識して段々とぼやけて薄くなっていくように跡を残しています。
パネルラインから とか、雨水がたまりそうな所とか、スタート地点に気をつけると それっぽくなると思います。
こんな感じになりました。
ちょっと雨だれが白々しすぎたでしょうか?
写真だとムラの感じまでは出なかったですね。
ランドセルは明るめの塗装なので、ちょっとムラムラした感じが出たかな?
劇中でグフが出てきたときは砂漠が多かったので、そんな感じを出せれば と思い、次は砂埃を表現しました。
ここではタミヤのエナメルカラー ダークイエローを持っていたので、それを使いました。
シンナーで薄めたダークイエロー(埃っぽい色であれば何でもいいです)を埃が溜まりそうな面に薄く塗って、乾いてからシンナーを含ませた筆で塗装を剥がすように隅っこや奥まったところに運んで行くような感じで埃が溜まった様に表現しました。
あんまりやりすぎると、ただ汚いだけになりそうだったので、控えめにしたのですが、もうちょっとやっても良かったかな?
その辺りの加減が本当に難しいです。
ドンドン経験を積んでいかないと 良い加減 と言うのは中々身に付かないんでしょうね。
しかし、自分の目で見ていると こんな感じ? と思っても、こうやって写真に撮って大きくしてみると、粗の方が分かってしまうことがはっきり分かりました。(笑
埃表現も終わって、最後に行ったのはハゲチョロ塗装です。
最近は下地に見えても良い塗装をした後からシリコンバリア等の分離剤系のものを塗って、それから本来の塗装をして、乾いた後に実際に剥がす と言う表現をするみたいですが、なんせン十年ぶりの出戻りモデラーな私は昔ながらの方法で行いました。
方法 というか、塗装が剥がれた様に塗装をする と言う 要するに見る人に これは塗装が剥がれて下地が見えているんだ と錯覚させる様に考えて塗装をするだけです。
出来るだけ細い面相筆や場所によってはスポンジなどを使って、角や擦れそうなところにチマチマと色を乗せていきます。
何かが飛んできて当たったところとか、それはイメージを膨らませて色んな傷なども入れていきます。
私が気をつけたのは、塗装がチップした感じに見て欲しいので、出来るだけ乗せた色の境界線が丸くなったりしないように、硬化した塗料が欠けて飛んでいったように塗りました。
上に載せた写真と似たような角度で撮った写真を載せて見ます。
果たして塗装が剥がれたように見えるでしょうか?
胴体裏表も。。。
コクピットの黄色い部分、前はオレンジ色で塗っていたのですが ご意見番から 派手で全体から浮いている と指摘があったので、薄めの黄色に塗りなおしてあります。
自分ではどう見ても青色の上から灰色を塗った様にしか見えなくて、他の人に見てもらって ちゃんと剥がれたように見えるかチェックしてもらったのですが、それでもやっぱり上から塗った様にしか見えなくて困ってしまいました。
それにしても、写真を大きく載せるというのはかなり恥ずかしいことなんですね。
余計剥げていない様に見える気がします。
ウエザリングは大体こんな感じで、あとは100均で買ってきたパステルを茶漉しでこすって粉にしたものを筆につけて、例えばフィンガーバルカンの砲身には黒い粉を使って煤っぽい感じをだしたり、足には茶色の粉を使って砂っぽさを強調したり と最後にトッピングをしました。
後は組み立てたら完成 なのですが、その前にちょっと次回は電飾の事を記事にしようと思います。