こんばんは。
今日は久しぶりに映画の話です。
昨年の終わり頃から、やたらとストリートで目にする映画の宣伝がありました。
夜景をバックに、ど真ん中で男女二人が踊っているポスターです。
タイトルは「La La Land」
あまりにも良く目にするので、どんな映画?と思ってちょっと調べてみました。
調べる と言っても、もしかしたら見に行くことになるかもしれないので、ストーリーや細かい情報には触れられていない様な記事を探して見てみました。(私は出来る限り内容は知らないで見たい派です)
分かった事は、ミュージカル映画だという事と、系統としてはラブストーリーだという事。
業界では無茶苦茶評価が高いらしく、アカデミー賞でも有力候補として扱われているそうです。
そんなわけで、やたらと押しているようです。
うーん、ミュージカルかぁ。
私、どちらかというとミュージカルは苦手です。
どうも、あの突然セリフが歌になって皆が踊り出すというのに、ついていけないというか、、、
私の中のイメージも、夜の工場跡地で、若者がズラッと並んで歌いながら、指を鳴らして一歩ずつ近づいてくるイメージ、、、。
そして、ラブストーリー。
それ自体は良いのですが、陳腐な展開の物も多いので、ちょっと斜めに見てしまいます。(それ自体が嫌いというわけでは無いです。私の心の名作の一本はラブストーリーです)
ふーん 程度に記事を読んでいた私ですが、ある一枚の劇中の写真を見て心をわしづかみされました。
その写真は、大渋滞中のフリーウェイで停滞する車の屋根の上でダンスをしているもので、もうず~っと遠くまで、一台毎に一人ずつのダンサーが乗って踊ってるの。
なんでそんな写真に惹かれたのかは全く分からないのですが、とにかく「この映画、見るっ!」となってしまいました。
いつもネタバレ全くなし で映画の事を書いていますが、今日は最初の5分間分をちょっと詳しく書きます。
ストーリーには関係ないのですが、内容を知りたくない人は読まないでください。
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映画が始まり、ワクワクしていると、最初の場面はフリーウェイ。
お?フリーウェイ?
しかも渋滞中?
ってことは、、、まさかあれは最初にあるの?
停滞している車をカメラが一台ずつ流していると、ちょっと離れたところからカーオーディオの音楽が聴こえてきます。
そのイントロに合わせてドライバーの女性がスキャットで歌っているのですが、その声が抜ける様に軽く、澄んだ声です。
イントロが終わるころにカメラはその車のコクピットに寄り、女性がボーカルとして歌い始めました。(この声でもう私は大盛り上がり)
なんていう人が歌っているんだろう、最後で名前をチェックしよう。
CD一枚この人の声で聴きたいわ。*1
音楽はビッグバンド系で、とても軽快で晴れたカリフォルニアにピッタリ。
その女性が完全に止まってしまった車から降りて、踊り始めると、それにつられてみんなが遊び始めます。
徐々に音楽も盛り上がって来ると、フリーウェイはカーニバル状態。
私の頭もカーニバル。
こ、これは、このまま盛り上がって来ると、、、
乗るのか?乗るのか?
乗ったー!屋根の上のったー!!
うわー、遠くまで、めっちゃ小さく見えている先まで、一斉にみんなで踊っています。
なんで、こんなことでこんなにツボにハマるのか理由が分からないです。(なんかバカみたい)
曲がまた良い。
余りに感動して泣きそうです。
そして、オープニングの曲がダンッと終わり映画のタイトルがでて、何事もなかったかのように、渋滞に戻りストーリーが始まります。
この時点で危うく立って拍手する所でした。
もう大満足です。
私の心の名オープニング・ベスト5に入ります、確実です。
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えーと、本編は、、、。
ラブストーリーでした。
結局最後まで見て、オープニングの盛り上がりを超える事は、私は無かったです。
途中でちょっとタルい所もあり、歌も踊りも出てこない時間が結構長く、なんで?もっと踊らないの?とおもったり。。。(ミュージカルは苦手じゃなかったのか?)
でも、ロケ地はLA近郊が多いようで、知ってる場所が出てきたりして、なんか近しい映画に思えたところが良かったです。
しかし、あのオープニングは良かったなぁ。
あの最初に歌っていた人の声、良かったなぁ。
あの曲が頭から離れない、、、
あー又聴きたい、、、
、、、
サントラ、買っちゃいました。
映画のサントラって滅多に買わないのですが(多分、2-3枚くらいしか持ってないと思う)、オープニング以外でも使われている曲はとても良かったです。
全体にJazz系で、ビッグバンドやコンボ、ピアノソロ等々。
一曲目は、勿論一番聴きたかった曲「Another Day Of Sun」
ホントにこの曲はお気に入りで、特に最初に歌っている女性の声がとても好きです。
そして、CDを通して聴いていると、その曲が使われていた場面を思い出したり、特にその時の街の風景などが浮かびます。
映画のラストの演出は、これはたまらんなぁ という仕立てになっていたり、ベタベタのラブストーリー物ですが、考えてみたら、こんなベタなのも昔の映画ならいざ知らず、最近は見てないなぁ とか。
セット?背景?やファッションの色使いやデザインも、設定は現代なのに、どことなく懐かしい感じがするなぁ とか。
あれ?なんだか結構この映画印象に残ってるなぁ という事を音楽を聴いて初めて意識しました。
オープニングが凄すぎた(私にとって)というのもありますが、昨年末に見に行ったSWシリーズの「Rogue One」よりも印象に残ってます。*2
ロケ地になったところを探してみたいなぁ とか、ちょっと寂れた雰囲気がとても愛着があって、実は思っていた以上に自分はLAの街の感じも好きなんだなぁ という事も再認識しました。
私は、もう何年かしたら日本で生きた時間と、アメリカで生きた時間が逆転しそうなのですが、それなりにこの国に対する愛着も増えて来ているようです。
あれ?結局この映画、なんとなく応援したい気になってますね。
アカデミー賞、どんな結果になるのか気になってます。
さて、映画を見た後日、気になって監督の事をちょっと調べてみました。
この監督、凄く若い、まだ30チョイくらい。
この映画の前に撮った映画もJazzミュージシャンが主人公だったようで、かなりシリアスなドラマだったそうです。
評価も凄く高く、こちらも音楽監督を務めたのは「LaLaLand」と同じ人だそうです。
邦題は「セッション」という映画ですが、私は見ていないので、これは近いうちに見てみようと思います。
見る前に、ハードルを下げまくって見に行った映画ですが、音楽を聴きこんでいる内に逆に映画の印象が良くなってきた という珍しい現象が自分の中で起こった映画「La La Land」
日本ではまだ公開されてないと思いますが、もし映画情報番組等で取り上げられたりして、興味が湧いたら是非見に行ってみてください。
(やっぱり結構応援してますねぇ。)