模型じかけのオレンジ

模型制作記を中心に、趣味の工作関連、車、オートバイ、その他色々についてロサンゼルスの生活事情と合わせて綴っています。

MCで明かされた事実に驚愕 ~The Mike Stern Band  Live at Catarina Jazz Club

 こんばんは。

 

 もう2月ですねぇ。

 早いですねぇ、ほんとに、、、

 

 先日(と言っても一ヶ月以上前)、Mike Sternのライブに行ってきました。

 場所はいつものカタリナ・ジャズクラブです。

 彼も独特の世界観を持つギタリストで、パッと聞けば「あぁ、MikeSternだ」と直ぐにわかるフレーズに音色。

 今回もすばらしい演奏を聞かせてくれるのだろう とワクワクしながら会場入りしました。

  

 さて、ここは基本的にレストランなので、開場と同時に中に入ると、開演までの時間は食事をしながら待つことが出来ます。

 今回私はハンバーガーのセットを注文しました。

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 (真ん中が私)

 元々無類のバーガー好きなのですが、今までメニューにあることに気付かなくて、いっつもパスタとか頼んでました。

 ここのバーガーは初めてですが、ライブハウスのおまけで食べ物も出してる なんて場所では無く料理もちゃんとしているので、なかなか美味しかったです。

 

 友人が飲んでいたBeer。

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 なんでもオレンジ(私ではない)を絞って飲むと合うらしいです。

 私は全くアルコールを飲めないので、確かめる事は出来ないのですが、、、。

 

 そうこうしているうちに、ステージにMikeStern登場。

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 これから自分で色々とセットアップしていきます。

 この緩い感じが此処の良い所です。

 ミュージシャンと観客が、物理的にも精神的にも近い。

 そして、彼は見ているだけで あぁ、この人は凄く柔らかくて良い人なんだなぁ というオーラを出している人で、その人柄故の演奏の心地良さもあり、ホンワカしたライブを見せてくれます。(ソロは結構アグレッシブな演奏も聴かせてくれます)

 

 その時、いつも一緒にライブに行く友人のKさんが私に小声で話しかけてきました。

 「後ろに居るの、Tom Kennedyですよ!」

 なんと、私たちのテーブルの隣のテーブルで、今から演奏する予定のベーシストが普通に食事をしていました。

 Kさんは私の様に浅い音楽好きでは無く、とにかく色々とJazzに詳しいので いつも色んな事を教えてくれます。

 私から見て隣のテーブルで、Tom Kennedy氏は友人であろうかと思われるカップルと同席して、めっちゃ楽しそうに談笑しながらお食事中です。

 良い感じでワインも進んでいます。

 お顔の血色も大分よくなってきています。

 あと10分程で開演なのですが、、、、ゆるいなぁ(笑。

 大丈夫なのか? と思っていたのですが、3分ほど前にテーブルからいなくなっていました。

 

 さぁ、時間が来てミュージシャンがステージに上がります。

 つい今まで隣で食事をしていた彼が今はベーシストとしてニコニコ顔でステージです。(お顔はすっかりピンク色です)

 あ、この日のDrumは、ちょっと前に行ったChick Corea Elektric Bandの時と同じ Dave Wecklです。

mata1.hatenablog.com

 

 彼は今日も目つきが鋭い。

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 この見た目からも、彼の演奏は「寄らば斬る!」という雰囲気を醸し出しているような気がします。

 この日も恐ろしくキレの良い演奏を聴かせて(魅せて)くれました。

 

 この日のライブ、ちょっとだけ「ん????」という感じがありました。

 (ちょっと後出しジャンケンみたいなのですが)

 Mike Sternの演奏は過去に何度か聴いているのですが、なーーんかこの日の演奏は雰囲気が違いました。

 もちろん、彼独特のギタープレイはそのままだし、勿論凄く上手いのです(←当たり前)

 ただ、例えばソロのアドリブの時とかに、速弾きのフレーズの運指が細かく同じところをぐるぐる回ることが続いたり、セーハ*1してフォームを固定して指板を移動するという事を多用したり、という事が時々(割と頻繁に)起こりました。

 バンドとしての演奏はとても楽しかったのですが、やはり主役のMike Sternを楽しみに来ていたので、んーーーー という感じです。

 

 さて、ライブは終盤に入り、後1-2曲を残すところとなった時に、Dr.のDave Wecklがマイクを持って話し始めました。

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 そこで彼の話した事が、もうとんでもない内容でした。

 実は、Mike Sternは数か月前、事故で両腕を骨折した というのです。(!!!!)

 ホントなのか冗談なのかは分からないですが、彼の話では 転んで両腕をついたら両方とも骨折した と言ってました。

 ギタリストが両腕骨折ですよ。

 その時の彼の心境は、、、、想像も出来ないです。

 私も両手は命の次に大事なので、もしも同じことが起こったら と思うと、、、、いや、考えられない(心のブレーカーが落ちます)

 それに、ものづくりの場合は、腕が動くようにさえなれば、今までよりも時間はかかっても、ゆっくりと作業すれば少しづつ進めて行けます。(収入がなくなるので、実際はそんな呑気な事は言ってられませんが、、、)

 しかし音楽はテンポというものがあるので、スピードを維持しないと成立しません。

 そして、何よりも信じられなかったのは、まだ数か月しかたっていないのに、ライブのステージに立って演奏している という事実。

 ありえん、、、

 なーんかおかしい とは思ったものの、それは物凄いハイレベルに居る人たちの中での話なので、超絶演奏であることには変わりないんです。

 (これは、幸せな事に 凄いミュージシャンの演奏を間近で聴く(見る)機会が多い為の贅沢な問題です)

 実は、おかしいと思っていたことがもう一つあって、ピックの持ち方も変な感じがしていました。

 右手は常にグーの状態にして、親指と人差し指の第二関節辺りにピックをはさんで握っている様な感じでした。

 そして、演奏中に時々ピックの位置がずれるのか、噛んで(口を使って)位置を直したりしているんです。

 恐らく、右手に力がしっかり入らないので、そういう持ち方になっていたのではないかなぁ と思います。

 骨折をしたことがある人ならわかると思うのですが、骨折は骨がくっついてギブスを外してからが大変です。

 ずっと固定されている為に筋肉は衰えて力は出ないですし、何よりも関節を動かしていないので筋が縮んでしまって、ひねったり曲げたりすると激痛が走り、リハビリはとてもキツクて辛いものです。

 それを、数か月でここまで持ってくるというのは、どれくらい大変だっただろう と思うと胸が痛みます。

 と同時に、プロフェッショナルの精神力の強さを見せられた気がしました。

 で、いつものこの笑顔。

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 凄い人です。

 私に言われたくないとは思いますが、彼は本当に子供みたいに笑うんです。

 なんとなく、言動もふくめて子供みたいに見える素敵な人です。

 

 そして、この日私がぶったまげた事がもう一つ。

 BassのTom Kennedy、初めて見るベーシストなのですが、もうぶっ飛んでました。

 前にも書いたことがありますが、私はベースはソロよりもバッキングの方が好きなんです、基本的に。(と言いながら、好きなベーシストはJohn R. Myung*2なんですけど。)

 どうしてもソロになると速く弾く事が多くなり、そうするとその時のPAにもよりますが、どうしても楽器の特性的にも音がゴニョゴニョしがちで、やっていることは凄いというのは分かるけど、音楽として聴いていて楽しいか というと、どうかな と思ってしまうのです。

 それならば、このコードにその音をいれる? とかいう絶妙なカッコいいベースラインを聴きたいんです。

 ところが、TomKennedyのソロは凄かった。

 凄いスピードなのに、音がパッキパキ。

 スーパークリスプで粒々な音がおっそろしく正確に奏でられてました。

 もうビックリです。

 しかも、フレットの飛び方が尋常じゃないすっ飛び方をします。

 ネックからボディの方まで、行ったり来たり飛びまくってます。

 どういうスピードだ。

 そういえば、隣でメシ食ってる時ちらっと見えた手はむちゃくちゃでかかったなぁ。

 げ、この人ワイン相当飲んでるはず。

 それでこの正確さ、人間業とは思えない。(しかも余裕で軽々と弾いています)

 ホントに口あんぐりでした。

 

 いやー、世界のトップレベルの人たちの集いというのは、こんなにも凄いものか  といつもながらに感動するライブでした。

 

 さて、ライブが終わってMikeSternにサインをもらいに行った時の事。

 彼が私に「ライブどうだった?楽しんでくれた?」と聞いてきます。

 「うん、すっごい良かった!」

 「ギターの演奏、大丈夫だった?変じゃなかった?」

 この一言になんだか色々思ってしまいました。

 

 CDにサインをしてもらったのですが、やはりペンもちゃんと持てない様で、ピックを持っていたみたいに、グーの親指と人差し指のところにペンを挟んで書いてくれました。

 もしかしたら、右手開かないのかな? と思うくらい、ずっとグーでした。

 ほんと、なんて人だ。

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 そんな状況だったので、文字はちょっとヨロヨロしていますが、今しかもらえない貴重なサインかも知れません。

  (一番最近のアルバムは、Eric Johnsonとの共演です)

 

 BassのTomKennedyにすっかりやられてしまった私は、Dave Weckl acoustic bandのDVDが物販で売っていたので、それにサインをしてもらいました。

 このDVDは数年前に、ここカタリナで行われたライブが収められているのですが、その時のピアノは小曽根真だった様です。

 あーーー、行きたかったなぁ。

 

 あと、先日のChick Corea Elektric Bandでもらえなかった、DaveWecklのサインもInside OutのCDにゲット!(持って行ってた)

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 あとは御大ChickCoreaのサインでコンプリートなのですが、、、それが一番難しいなぁ。

 っていうか、場所残ってないやん・・・。

 

 

 そんなこんなで、いろんなことが心に響いたライブでした。

  このライブが昨年のライブ納めでした。

 

 今年に入って既に一本行きました。

 また近いうちに(?)アップします。

 

 

 

 

*1:ギターの弦を抑えるときに、指を伸ばして複数の弦を同時に抑えて和音を作るフォームの一種)

*2:DreamTheaterのベーシストで、ソロが凄くて恐ろしく正確な速弾きをします。すでに神様の様な人ですが、いまだに一日の殆どをベースの練習に費やしているとか、、、。そのストイックさに憧れます。