こんばんは。
私が住んでいるカリフォルニア(CA)南部では街中でちょくちょく、旧車、クラシックカーを見かけます。
他州の事はよくわかりませんが、今日はカリフォルニアのクラシックカー事情について書いてみます。
私が所有しているZ(70年型のDatsun240Z)を購入した時は、フロントにはプレートが付いていない状態だったのですが、昔はそれでも警察に止められたりすることはありませんでした。
ところが、最近はそうでも無くなって来ているようで、今はちゃんと前後プレートを付けています。(当たり前か?)
購入したときに後ろしかプレートが無い状態だったのに、何で今は前後2枚のプレートを持ってるんだ? と思われるかも知れませんが、CAでは(もしかしたら他州でも)自分の車のプレートを付け換える人が結構いるんです。
普通に車両を登録して交付されるライセンス・プレートとは別に、その後に自分で英字と数字を組み合わせたプレートを申請して、その組み合わせが登録されていなければ、その通りのプレートを購入することが出来ます。
私もZを購入後、暫くして自分でプレートを申請して購入していたので、買った時とは違うプレートを付けていました。(その時には2枚組で購入します)
でもって、実は現在付けているプレートはその後にもう一度申請していて、ちょっと特殊なプレートになっています。
普通に車両を登録したときに交付されるプレートはこんな感じなのですが、
文字は消してありますが、日本と同じような感じで真ん中部分にアルファベットや数字入っています。
この時の私のプレートは、車の色とかけて、好きな映画のタイトル「LeGrandBleu」をもじった物を付けていました。
現在、私のZにはこんなのが付いています。
こちらは右半分の空白部分に3桁の数字+1英文字が入ります。
このプレートは、CAのDMV(Department of Motor Vehicleの略で、陸運局のようなもんです)が定める条件(年式や車種等)を満たしている車両であれば申請できる、クラシック・カー専用のプレートになります。
この申請が認められてプレートが交付されると、少し良いことがあります。
毎年かかる登録料が安くなったり、噂レベルですが、このプレートを付けた車は、大事に扱われているクラシック・カーと言うイメージをみんな持っているので、多少なら改造していても維持していくためのモディファイと解釈してもらえたりするそうで警察に止められる事も減るそうです。
あくまでも噂ですが、結構信憑性もある様な気がします。(時々そのような事例を聞きます)
ただ、このプレートを申請すると制限もかけられます。
その車両を、通勤や買い物に使う事は出来なくなり、年間に走行できる距離も決められてしまいます。
基本的には、イベント、クラブ・ミーティングやツーリング等、趣味に使う為の車になり、実用車としては使えなくなります。
とはいっても、距離計の写真を毎年送らないといけない とかいう事も無いので、実際には使い道を調べようは無いのですが。。。
私の場合は、すでにZにはクラシック・カー保険をかけていたので、上の条件は問題無しでした。
CAでも日本と同じように車を登録するときには保険に入らないといけません。
勿論、クラシック・カーも普通の車と同じ様に普通の保険に入ることは出来るのですが、基本的に車と言うのは年数が経てばその物の価値は下がるので減価償却が終わったと見なされれば自責の無い全損事故でも車両に降りる保険金は微々たる物になります。
普通の保険に入っていれば、たとえクラシック・カーであっても制度上はただの古い車なので、車両保険を付ける事も出来ないです。
クラシック・カー保険と言うのは、これもまた保険会社が認めている車種に含まれていて、ある程度の条件を満たせば入れる保険です。
その条件と言うのは幾つかあって、全部は覚えていませんが、屋根付きでドアに鍵がかけられるガレージに保管している事、通勤用の車が別にある事(その車の登録証も提出します)等と共に、車両の写真も審査されます。
あまりコンディションの良く無い車は、古くても希少価値があるとは認められない という事でしょう。
でもって、この保険の一番特徴的な事は、その車両の価値をオーナーが決める事が出来る ということです。
自分の車の価値(全損した時に下りる金額)は1万ドルだ と申請して、それが認められれば、その保険金に応じた保険代が決まります。
同じように、年間走行マイル数も自分で申請します。
確か最大で何マイル というのは決まっていたと思いますが(実用車にしてはいけないのが前提です)、その中でも一年に走るマイル数が少ない程保険代は安くなります。
車両価値を少なめに設定して、走行マイル数もギリギリまで少なくすれば普通の保険と比べると驚くほど安い保険代で車両保険までつけることが出来ます。
こんな感じで、旧車を維持していきやすい環境を、多少なりとも政府(州)や各種機関が援助してくれているとも言えそうです。
それくらい、車がただの移動手段だけでは無く、もっと文化として生活に密接しているのでしょう。
ほんとに、車が好きな人にとっては住みやすい所だと思います。
今回は登録費用等の維持費について書いてみましたが、いつか整備事情についても書いてみます。