模型じかけのオレンジ

模型制作記を中心に、趣味の工作関連、車、オートバイ、その他色々についてロサンゼルスの生活事情と合わせて綴っています。

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カタナのリアブレーキホース製作 (GSX1000S)

 こんばんは。

 

 少しづつ進んでいるカタナの作業。

 トルクロッドを加工して、リア・ブレーキキャリパーの位置が決ったので、次はブレーキホースを作ります。

 ブレーキホースを作る時は、近所のEarl'sへ部品の調達に行きます。

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 車で10分かからないところにEarl'sがあるので、とても便利です。

 お店の裏にある駐車場に車を停めて、お店に入ろうとしたところ、凄いのが並んでいるのを見つけました。

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 旧いDatsunです。

 お店に入ってブレーキの部品を購入してから、「裏に停まっているの、旧いDatsunだよね?あれってForSaleなの?」と聞いてみると、どうやらお店のオーナーがDatsunマニアだそうで、時々アメリカ中を旅しながら、写真の様な このままだと自然に帰ってしまうようなDatsunを見つけては買い集めて来ているそうです。

 お店の横にある倉庫は、旧いDatsunのパーツ用の倉庫だそうで(てっきりEarl'sのパーツの在庫用かと思っていました)、折り合いが付けば車も売ったりしているという事でした。

 

 この日もオーナーはアメリカを旅しているところで、不在でした。

 前に来た時には、ここにこんな車は停まっていなかったので、前回から今回までの間に旅に出て一度は帰って来て戦利品を置いた後、また旅に出た という事なのでしょう。

 まぁ、なんとも優雅な生活です。

 

 今まで、ブレーキ関連の事を書いた時は、意識して具体的な作業や方法を書いていませんでした。

 場所が場所だけに、いい加減な情報を流してしまっては、、、と思っての事だったのですが、今回はブレーキホースを組む手順をちょっと詳しく書いてみます。 

 既にばれている通り、私はちょっとでも興味が沸くと、すぐに やってみたい!つくってみたい!! となるのですが、いつも周りに教えてくれる人が居るとは限りません。

 そんな時に助けてもらっているのが、インターネットを使って集めるHowTo物や、解説です。

 ブログを始める以前、世界のどこかの誰かが上げてくれている情報を集めながら、一銭の得にもならないのに、世の中には奇特な方が沢山居るなぁ と思っているだけだったのですが、もらうだけもらって自分の中に溜め込むだけ という事が気になり出して来ました。

 やはり、利用するだけではなく、こちらも還元しないと、、、と思った事がブログを始めた大きな理由の一つなので、自分の経験やネット上で調べた事、周りの達人に教わった事等を自分で実践した結果の色々を公開しています。

 私もいろいろな情報を集めて、比べたり吟味したりしながら、その中から これ と思える情報をピックアップしているので、今回のブレーキ関連の事も、一つでも例が増えれば、それだけ検証のネタ数が増えるわけですから、それだけでも少しは還元できるかな と思い直し、出来るだけいい加減な情報にならないように気を付けてアップします。

 

 というわけで、ステンメッシュ・ブレーキホース製作です。

 

 Earl'sでブレーキホースを組むのに必要なフィッティングやステンメッシュ・ホースをを買って来たので、組み立てに入ります。

 ホースの両端にフィッティングを取り付けるのですが、先ずは片方組み付けます。

 

 今回買ってきたホースは、ステンメッシュをビニールのチューブでコートしているタイプなので、ホースを切断した後で、フィッティングに差し込む部分のビニール皮膜を切り取ります。f:id:mata1:20160526171628j:plain

 ステンメッシュのホースを切断する時は、メッシュ部分が広がってグチャグチャにならないように、テープを巻いてから、高速ディスク等で一刀両断する方法が一般的かと思いますが、私はメッシュホースを切断するのに、ドレメル等のリューターに薄め(出来るだけ薄い方が良いと思います)のメタル用カットディスクをセットして、そこそこの高回転でホースを回しながらステンメッシュの部分だけをカットします。

 なるべく押し付ける力を弱くして、中心の白いテフロンチューブ(だと思う)はなるべく傷つけないように一周カットしていくと、メッシュは全然広がらずに切る事が出来ます。

 メッシュが取り除けたら、白いホース部分は良く切れるカッターでホースに対して直角の面が出るように切れば、そこそこ綺麗に切る事が出来ます。(テープを巻かなくても大丈夫です。)

 ホースが切れたら、フィッティングの組付けです。

 フィッティングのパーツ構成はこんな感じ。

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 左側にあるバンジョーに閉めこむナット状のパーツに、ステンメッシュのホースが差し込んであります。

 

 ホースを綺麗に切断したら、中心の白いホースと周りのステンメッシュの間に、細いドライバー等を差し込んで隙間を空けます。

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 が、写真はダメな例で、メッシュを広げる前に、ちゃんと締めこむパーツを先に差し込んでおかないと、メッシュを広げた後では差し込めなくなってしまいます。

 途中で気が付いて、慌ててパーツを通しました。

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 ちゃんとパーツを通して、メッシュを広げたところです。

 そこに、フィッティング内に入っている、真鍮製の小さなパーツを、厚みが薄くなっているほうをホース側にして、白いホースとメッシュの間に押し込みます。

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 上の写真で真鍮パーツの内側の奥に段差があるのが見えると思いますが、その段差に白いホースが当たるまで、シッカリと押し込みます。

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 矢印の部分が真鍮パーツの内側の段付き部分です。

 白いホースが奥まで入って当たっているのがわかると思います。

 ここまで出来たら、バンジョー側にAssenbly  Lubulicantを少量塗布して真鍮部品の所に差込み、メッシュ側のナットを締めこんでいきます。 

 Lubulicantは色々調べてみると、WD40(CRC-556みたいなもの)を使う人も居れば、自然に揮発するので水が一番良い という人も居たり、割となんでも良いみたいですが、勿論Earl'sは専用のLubulicant使用を推奨しています。

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 こんな感じでドンドン閉めこんでいって、最終的にバンジョーとナットの隙間が0.5mmくらいになるまで締めればOKです。(写真は途中なのでまだまだ締めていきます)

 あ!このフィッティングはスチール製なので、アルミの場合はまた異なります。

 アルミのフィッティングはカシメた事が無いので、よく分りません。

 いつか自分で使う事があれば、その時にアップします。

 

 片側が出来たら、マスターシリンダーに仮止めして、ホースを這わしてキャリパーまでの長さを測り、ホースをカットして、後は同じことをすれば作業は終了です。

 ホースのフィッティングは、AdjustableとNon-Adjustableの2種類があるので、出来れば少なくとも片側はAdjustableを選んだほうが良いです。

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 こちらはNon-Adjustableです。

 構成パーツが少ない分、値段も安いのですが、パーツを締め付けた後はバンジョーを回転させることが出来ません。

 ステンメッシュホースは、捻る事が難しいので、両側のバンジョーの角度は最終的に取り付ける角度を決めてからカシメないと、マスターとキャリパーに付かなくなる可能性があります。

 Adjusntableのバンジョーは、完全に締めた後でもバイス等でバンジョー(目玉みたいな所)を固定して(ワッシャーの当たり面に傷が付かないように、板か何かを咬ませて固定します)、大きいほうのナットを締め付ける方向に回すと、ホースに対するバンジョーの角度を回転させることが出来ます。

 どちらもAdjustableにする方が良いと思いますが、バンジョーの種類によってはAdjustableが無い場合もあるので、どちらか片側だけでも大丈夫です。

 キャリパー側は20度の角度が付いているタイプを選んだので、Non-Adjustableしか在庫がありませんでした。

 キャリパーに付けてみると、こんな感じです。

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 リアのショックを避けるように、内側に入ってからスイングアームに沿わせてます。

 

 パーツを買いにEarl'sに行った時に、店員に「自分でブレーキホースを組んで、組み方が悪かったらフィッティングからホースがスポーーーンと抜ける事とかあるの?」と聞いてみたら、やや食い気味に、笑いながら「そらないわ」と言ってました。

 構造的に、ホースが抜けることは無いそうです。

 「じゃ、ブレーキかけたときに、フルードが噴出したりすることは?」と聞くと、こちらも「そういう風になることは無い。下手に組むと、たまーーーに滲む事はある か な?」という事でした。

 ホースを組み付けて、フルードを入れてエア抜きしてから、思いっきりブレーキを握って、フィッティングとホースの取り付け部から液が滲んでなければ大丈夫で、最初漏れていなかったホースが使っていて後から液漏れが起こるという事も99.5%無い という事でした。

 数ヶ月前に組んだフロントのホースは、未だに滲みも無いので、組み付け方に大きな間違は無かったのだと思います。

 

 これでブレーキホースを車体に取り付けて、フルードを入れてエア抜きをすれば、リアブレーキ周りの作業は終了、、、と思いきや、作業を終えてバイクを押してみると、カタナがえらく重く感じました。

 これはおかしい と、スタンドをかけてリアタイアを持ち上げた状態で回してみると、リアブレーキの引きずりがある事が分りました。

 中古のキャリパーなのですが、ピストンの固着が無く、液漏れも無かったので、あわよくばこのまま使えるか と思ったのですが、、、

 なんで組み付ける前にオーバーホールをしなかったのか、と思われるでしょうが、こちらではこのキャリパーのオーバーホールキットが手に入らないかもしれないので、しなくて良いのなら、、、という甘い考えが浮かんだからです。

 というわけで、次はキャリパーのオーバーホールですね。