模型じかけのオレンジ

模型制作記を中心に、趣味の工作関連、車、オートバイ、その他色々についてロサンゼルスの生活事情と合わせて綴っています。

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カタナのリア・ブレーキ移植問題(あっさり片付いたと思ったのに、そんなに甘くは無かった件)

 こんばんは。

  

 噂によると、日本はGWに突入したんですね。

 今年は上手くすれば10連休になるとか。

 なんとも羨ましい話です。

 

 さて、先日、カタナのリアブレーキの移植に伴い、トルクロッド・ブラケットをCad/Camで作ろうかな? という記事を数回に渡り書きました。

 その最後に、実際には結局純正と同じレイアウトにする様に変更となった という所までアップしたと思います。

 今回はPC上の話ではなく、実際の作業内容についてです。

 リアのホイールとブレーキ周りを88’GSX-Rから移植しているのですが、ブレーキ・キャリパーもそのままGSX-Rの物を使う場合は、アクスルシャフトより下に取り付けるので(カタナの純正は上についています)、トルクロッドの受けを自作する必要があります。*1

 その為の自作ブラケットに関して、あーだこーだ考察したのが、先日のCAD/CAM関連の記事だったわけです。

 結局、今回はキャリパーは上に取り付ける事にしたので、ブラケット自作は必要なくなったのですが、逆にパーツの選択から始めないといけません。

 出来るだけ既に手元にあるパーツは使いたいので、キャリパーブラケットはGSX-Rの物を使い、それに合う、上に取り付けられるキャリパーを探しました。

 いろいろ調べて見ると、400カタナのキャリパーとトルクロッドが移植可能の様です。

 更に調べて、少なくともキャリパーのピッチはGSX-Rと同じという事が分かったので、400カタナのリアキャリパーとブラケットの使えそうな中古のパーツを購入し、あとは実車に取り付けて加工、調整することにしました。

 手元に届いたキャリパーをブラケットにあてがってみると、ピッチは同じで、オフセットも、ローター径にもあっている様で、キャリパーの移植は全く問題無さそうです。

 良かった、良かった。

 あとは、問題のトルクロッドです。

 1000カタナのトルクロッドは、キャリパーからスイングアーム取り付け部まで、直線で繋いであるので、ワイド化したリアタイヤと干渉してしまいます。

 比べて400カタナのロッドはリアタイヤを避ける様に曲げられています。

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  キャリパー側をボルトで固定して、どんな感じか見てみると、リアタイヤとの干渉は無いのですが、その分スイングアームの取り付け部とはズレが生じています。

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 そこで、内径10mmx外径12mmのカラーを使い、少しロッドをオフセットして取り付けられるように加工する事にしました。

 必要な材料を購入して、いざ加工 という所で、ん?と ある事に気が付きました。

 作業スペースを確保するために外していた、リアのマスターシリンダーのシャフトが邪魔になりそうです。

 確認の為にマスターシリンダーを取り付けてみると、ロッド自体には干渉していませんが、その位置で取り付けるとナットを入れるスペースが無く、固定出来ません。

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 いずれフレームは切ってステップを付け直すかもしれませんが、今はまだその段階ではないので、マスターは純正をそのまま使うつもりです。

 トルクロッド側を何とかせねば、、、

 考えて出したプランは、トルクロッドのスイングアーム側が内側に入る様に曲げて、マスターとの間隔を確保します。

 その上でロッドのスイングアームとの取り付け部をカットして、タップを立てるか、ナットを溶接して10mmのボールロッドエンドを取り付ければロッドが斜めになっていても固定出来る という内容です。

 ロッドエンド、、、ガレージ内を探したのですが、何処に仕舞い込んだのやら。。。

 ちょっと違うのですが、こんな感じの部品です。

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 こんな感じで、穴の空いた部分がベアリングになっていて、目玉の様にグリグリ動くので角度が決らない部品の固定に便利です。

 では、作業に、、、と思ったのですが、そこでまた一旦立ち止まり、どうせロッドを加工するのなら、一応元々付いていたロッドも当てて見て、どちらのロッドを加工するほうが楽に出来るか比べてみよう と思い、リアの移植前に外しておいたオリジナルのロッドを引っ張り出してきて取り付けてみました。

 そしたら、、、

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 あれ~?

 問題なく装着できてしまいました。

 オリジナルのロッドには、タイヤが通るところに逃げがあったのですが、太いタイヤに代えてしまったら干渉をすると思っていた(ネットで調べたらそう書いてあった)ので、確認していなかったのですが、どうやら現状のセットアップでは干渉しないようです。

 (※カタナに詳しい人は、ここで「????」となっていることでしょうが、私は全く問題に気が付いていませんでした)

 なんだ、最初からネットの情報を鵜呑みにしないで、自分でちゃんと確認したら良かった、アッサリ解決じゃないか。

 と、この段階が先日のCAD/CAM関連の記事を書いた時の状況でした。

 

 さて、数日後、オリジナルのロッドを塗装しなおして、キャリパーとマスターを装着してしまおう とガレージに入ってパーツを取り出してよく見てみると、、、

 なにやら様子がおかしく、いやな予感が、、、

 ロッドにあるタイヤの逃げの部分、妙に面が歪です。

 平らな面(タイヤ側)も波打っているように見えます。

 まさか!!! と思いニードルで平らな面を突いてみると。

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 ぺらっぺらで、ポスッと貫通してペラペラと捲れるほどでした。

 どうやら前のオーナーは太いホイールを移植していて、ロッドのタイヤが干渉する部分をグラインダーで皮一枚残してギリギリまで削って避けていたのでしょう。

 改めてみると上の装着時の写真でも、明らかにグラインダーをかけた跡がありますね。。。

 まさか、そんな乱暴な加工をしているとは思わなかったので、はじめから逃げ加工がしてあるものだと思い込んでいました。

 後日、ノーマルのカタナを見て確認してみたら、トルクロッドは端から端まで丸パイプでした。

 はぁ。

 あっさり取り付けられると思ったのになぁ。

 そんなに甘くは無かった様です。

 しかし、恐らくこの状態で前のオーナーはずっと乗っていたのでしょうし、このロッドを削り取られたところは鉄板を溶接して塞いでちゃんと形成すれば、強度的には全く問題無く、タイヤも避けて取り付けが出来ると思います。

  世に出回っているアフターマーケットのパーツでも、アルミのプレートみたいな部品を見かけるので、鉄パイプの方が強いでしょう、多分。

 というわけで、次回はオリジナルのロッドの加工です。

 

*1:トルクロッドというのは、ブレーキをかけた時に、キャリーパーがぐるぐる回らないように固定する部品です