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模型じかけのオレンジ

模型制作記を中心に、趣味の工作関連、車、オートバイ、その他色々についてロサンゼルスの生活事情と合わせて綴っています。

今年一番嬉しいと思ったこと

240Z (S30)

 こんばんは。

 

 先週の日曜日は月に一度の集会でした。

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 この仲間の中にGさんという方がいらっしゃいます。

 彼もZが大好きで、ずっと(どれくらいなのか知りませんが、20年くらい?)Zに乗っていて、基本的に全てのメンテナンスは自分でこなし(ミッションの積み替えなんかは自宅ガレージでサクッとこなします)、しかも日常の脚、仕事の営業もZで行く というツワモノ。

 私も困った事があったら良く相談にのってもらいます。

 そのかなりコアなZ乗りのGさん、様々な事情があり2年程前に愛車の240Zを手放さないといけなくなりました。

 あまり車やバイクに興味の無い方にとっては ふーん で終わりの話ですが、十分乗って満足した、もしくは飽きた、というのならまだしも、何らかの理由で維持していく事が出来なくなり、長年連れ添った愛車を手放さなくてはならない というのは、それはもう辛いことです。

 特に旧車に乗り続けていると、色んなトラブルが起こり、本当に途方にくれる事もしばしば。

 そんな時に仲間が総出で助けてくれたり、自分で調べまくって問題を解決したり、高が車ですが、それを中心として周りの人を巻き込んで、それはもう濃厚な時を過ごす相棒みたいになってきます。

 愛車を手放したGさん、出来るだけ表には出さないようにしていたのですが、やはり会っても今までのような元気がありません。

 それどころか、日が経つにつれてドンドン落ち込んで行く様で、仲間の中にも「Gさん、大丈夫なの?」と私に聞いてくる人もいたり、様子の変化に気付く人も現れて来ました。

 恐らく、Zを手放した事もそうでしょうが、背景の色々な事情もあっての事だったのでしょう。

 その後いろいろな事がありましたが、だんだんGさんも元気を取り戻し来たようで、みんなちょっと安心してきたこの頃です。

 

 さて、先週日曜の集会、私が先日はランチに行ったIsland Eatsに集まって、みんなで朝食を食べていた時の事です。

 何気なく外を見ていた仲間の1人が、「今、、、GさんのZが走ってた。」と言い出しました。

 「へ?おんなじ色のZなだけなんじゃないんですか?」と聞くと、「いや、リアスポイラーも一緒やったし、Gさんのやと思う」と言い張ります。

 そんな事は無いだろう と思って皆が外を見ると、目の前の駐車場に入ってきたのは、本当に2年前に手放されたGさんの240Zでした。

 ビックリして見ていると、運転しているのも、なんとGさん本人です。

 一体なにがどうなった? と事情を聴いてみました。

 2年前に車を手放した時は、車関係の仕事をしている友人Aさんに買い取ってもらい、Aさんにそのまま転売してもらったらしいのですが、最近そのAさんのとこの従業員が、仕入れの車を探している時、ネットでメキシコ国境近くの町での旧車の集まりが紹介されている記事を見つけ、その写真を見ているとGさんのZと思われる車が写っていたそうです。

 見つけた人はAさんにその事を報告したところ、GさんのZに間違いない という事になり、Aさんはそのオーナーに連絡を取ってみました。

 そのオーナーは、最近は調子も良くなくて、ほとんど乗る事も無く、もう手放してもいいかな と言っていたそうなので、こっそりとそのZを買い取って来たそうです。

 果たして、そのZがAさんのショップに引き取られてきたある日、Aさんが 用事があるから と電話でGさんをショップに呼び出しました。

 Gさんがショップに来た時、Aさんは忙しいフリをして「ちょっと今手が離せないので、その前に置いてある今からお客さんが見に来る車、カバーだけ外してもらえますか?」とシレーっとGさんに言いました。

 もちろん、カバーがかかっていてもシルエットで240Zという事は直ぐにわかるのですが、AさんのショップはZの販売が中心なので、なんの違和感も無くGさんはカバーを捲ったらしいです。

 Gさんも一瞬何のことかわからなくて、それが自分の愛車だったZだと認識するのに一瞬の間があったそうですが、分かった時は涙が出てきた と言っていました。

 気が付くと、Aさんと従業員の方たちが奥のほうからニヤニヤしながらGさんを見ていた という事でした。

 Aさんから「現状で買い戻しませんか?」と言われたものの、まったく予期していない事態だったので、どうしよう、、、と思ったそうです。

 ただ、まともにアイドリングもしない状態だったZですが、その辺の癖なんかは身に沁みついているGさんが、ちょっとキャブをいじっただけで調子が上がってくるを感じて、 こらもう無理や と買い戻すことを決心したそうです。

 突然の事だったので、色々工面するのにちょっとだけ時間ちょうだい とAさんにお願いして、やっと手元に戻ってきて、久しぶりにZと一緒に集会に来てくれた という訳でした。

 「久しぶりに乗って思ったけど、運転しててこんなに楽しい車ないね!!」と満面の笑みで話すGさん、それはもう嬉しそうでした。

 

 ほんとによかった。

 他人事なのにこんなに嬉しいんだから、本人はどれだけ嬉しいだろう と思うと、さらに嬉しくなります。

 しかし、すごい縁だなぁ。

 最初の写真の、一番右に写っているアイボリーのZがGさんのZです。

 

 私も一度失ったZが戻ってきた経験があります。

 しかし私の場合は手に入れてすぐの事だったし、思いれ云々よりも盗難にあったというショックの方がはるかに大きかったです。

 居なくなった期間も数ヶ月です。

 それを思えば、断腸の思いで手放した愛車を2年後にもう一度手に入れる機会があるなんて、そうそうあるもんじゃないと思うんです。

 Gさん、もう手放すことは出来なくなっちゃったんじゃないかな。

 いやいや、ほんとによかった。

 

 今年一番うれしかったことでした。

 って、まだ3月なんですけどね。