模型じかけのオレンジ

模型制作記を中心に、趣味の工作関連、車、オートバイ、その他色々についてロサンゼルスの生活事情と合わせて綴っています。

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カタナのフロント周り問題の顛末 (後編)

 こんばんは。

 

 前回の続きです。

 書いてみると、思ったよりも長くなってしまいましたが、後半、一気に最後までです。

 

 フロントホイール内に入るカラーの制作をするにあたり、一応前周り全てのパーツを見てみたい と言われ、日を改めて、フォークやステム、ブレーキ、その他の細々したパーツ一式をショップに持ち込みました。

 

 最初からホイールやフォークは塗装するつもりだったので、前周り一式は入手した時点で直ぐにバラバラにして、まとめて箱に入れたままになっていました。

 ショップに持ち込んだ時に、部品を箱から出しながら仮組みしてみよう ということになりました。

 ステム、フォーク、トップブリッジを組み立てて、アクスルシャフトやスペーサー類を取り出して通してみようとした所、これまたおかしな事が発覚しました。

 フォークにアクスルシャフトを通して、そのままホイールも貫通させようとしたら、ベアリングの内径とシャフト径が全く合ってません。

 「へ? どういうこと???」とシャフトを抜いて、ホイールと比べてみると、ベアリングの方がかなり大きくて、シャフトがゴソゴソです。

 慌てて、先にホイールと一緒に持ち込んでいた、新品ベアリングを箱から出して見てみると、これまたおかしな事が。

 ホイールに入っているベアリングよりも、新品のベアリングの方が内径が小さいのですが、それでもシャフト径よりは大きくなっています。

 

 ここまで来ると、カタナのフロント周りのカスタムに詳しい方なら察しが付くかもしれません。

 私が入手したフロントサスペンション一式は、ホイールは88年のGSX-Rの3本スポークなのですが、フォークは前期のものでアクスルシャフトが15mmのタイプだったんです。

 想像なのですが、前のオーナーは、元々前期のGSX-Rのフロント・セット(6本スポーク・ホイール)を使っていたところ、後から’88のホイールを手に入れて使っていたのじゃないか と思います。

 88年のGSX-Rのアクスルは17mmなので、それを15mmアクスルにセットするには、ベアリングを内径15mmのものを選んで使い、スペーサー類を探してくれば良いと思うのですが、多分15mm内径のベアリングが見つからなくて、逆に大きめのベアリングを使い(内径20mmのベアリングが使われていました)、シャフトが細い分は内径15mm、外径20mmのカラーをシャフトに被せて装着されていたのです。

 なんだこれ?というパイプが段ボール箱から出てきたのですが、それがそのカラーに使われていたようです。(人事のように書いていますが、最初に分解したのは、何を隠そう私です。全く気にせず箱にしまってました(汗)

 

 他のスペーサー類、スピードメーター・ギア等は17mmと15mmがゴチャゴチャに使われていましたので、物によっては遊びが多いまま使われていたようです。

 

 メカニックのiさんも、「はぁ、無茶苦茶な事するなぁ。よくこんなんで乗ってたなぁ」と感心(?)していました。

 私の方は、このままでは使えないので、はぁ、、、どうしよう という感じです。

 分解した時は何にも考えないで、とりあえず箱に入れておいて綺麗にしながら組み立てていけばいいよね、と、パーツのチェックもしていなかったのが、ここに来てトンでもない事に気が付いてしまうという体たらくです。

 問題は、スピードメーターのギアは既に購入していたものの、88年のアクスルやスペーサー類は軒並み欠品で、入手がかなり困難になっています。

 

 シャフトが見つかっても、フォークは15mmアクスルのものなので、フォークも使えません。

 せっかくペイントまでしたのに。(てか、もっと早く気が付けよ!!!)

 

 さぁ、困った。

 

 この時点で考えた選択肢は、17mmアクスルのフォークと足りない部品を探して来て、本来の組み合わせに戻す。

 もう一つの選択は、既に購入した88年のベアリング等のパーツは諦めて、15mmアクスルで組む方向で部品を探しなおす。

 という2つ。

 

 iさんに意見を伺ったところ、アクスルは15mmでも大丈夫だけど、どうせなら17mmにした方がいいよね ということだったので、そちらのパーツを探すことにしました。

  とは言うものの、こちらのバイク中古パーツは、外されてから雨ざらしで何年も放置されていたようなものが多く、フロントフォークもインナーはサビサビで交換前提 というものが数セット見つかっただけ。(しかもめちゃ高い)

 私の手元にあるフォークは、ボトムケースの表面はやれてましたが、全体としての程度は悪くなかったので、ボロボロのセットに何百ドルも使うのは、とても勿体無い様な気がします。

 そんな話をiさんにしたところ、もう一つの選択肢として 手持ちのフォークを加工して17mmのシャフトを使えるようにする事も出来るよ という話が出てきました。

 何百ドルも出してパーツを買って、更にインナーを直して使用する、、、なんだか余り現実的に思えなかったので、手元にあるパーツを出来るだけ有効利用する という方向で、フォークは手持ちのものを加工してもらい、アクスルとスペーサー一式を探す という方向に決断。

 探してみると、ラッキーな事に 手ごろな値段でアクスルとスピードギア以外の必用パーツがまとめて売りに出ているのを見つけました。

 スピードメーターギアは既に新品を購入済だったので、好都合です。

 そのパーツを購入し、手元に届いた時点でショップに持ち込み、フォークの加工を改めてお願いしました。

 

 パーツを持ち込んだら、後は待つだけ。

 

 待つこと数日、iさんから電話があり、「加工終わりました。ブレーキも組んで確認したけど、大丈夫、このまま付きます。」と言う嬉しい連絡でした。

 そのままでは車に積めなかったので、またばらして持って来たのですが、どっちみちフライスに固定する時にボトムケースのペイントが剥がれてしまったので、またフォークの塗装からやり直しです。

 (ペイントが駄目になる事は、加工を始める前に言われていました)

 ハンドルストッパーやブレーキの事もあるので、まだ暫くかかりそうですが、とりあえず目の前の問題は解決しました。

 って、自分は何にもしてないんですけど。。。

 

 終わってみれば、全然確認していなかった事、知識が足りなかった事等、反省点が多いのですが、そのうちに、、、と思って探していた加工が出来るメカニックだったのですが、まさにピッタリのタイミングで知り合えた形になりました。

 好みのベクトルが余りにも同じ方向に向いているので、話も合うし、ショップに遊びに行ったり、彼もうちに遊びに来たりして、良い仲間が増えました。

 このタイミングで知り合えるとは、いつもながらの自分の引きの強さに感心してしまいました。(その前に変なパーツを買ってしまったことは既に忘れている。)

 

 というわけで、思ったよりもかなり長くなってしまいましたが、カタナのフロント周り問題の顛末 はおしまいです。

 

 最後まで読んで下さってありがとうございました。