模型じかけのオレンジ

模型制作記を中心に、趣味の工作関連、車、オートバイ、その他色々についてロサンゼルスの生活事情と合わせて綴っています。

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リレーを使ったヘッドライト・アップグレード (240Z)

 こんばんは。

 

 ずっと地道な作業ばかり続けていたので、ちょっと気晴らし(?)に もうちょっと結果が分かりやすい作業がしたくなってしまいました。

 そこで、Zのもう一つの懸案事項である、暗いヘッドライトを明るくする工作をしてみました。

 

 最初、Zのヘッドライトが暗いのは、コメントにも頂いたのですがグランドがしっかり落ちていないのではないか と思っていました。

それなら、ちゃんと落としてやれば問題解決 と安易に考えていたのですが、そんなに簡単にはいかない ということが直ぐに分かってしまいました。

 と言うのは、240Z(S30型)のヘッドライトの配線方法が、ちょっとややこしくなっているからです。

 その事は、ヘッドライトのカプラを外して、どのターミナルがグランドなのか調べようとしたときに分かりました。

 

 ここでまた愛用工具の紹介です。

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 PowerProbeという名前のこのツールは、渡米した初めの頃に友達になったZ屋さんのメカニックをしていたA君が使っていたのを見て、電気が苦手の私こそ持った方が良い と思いA君に頼んで取り寄せてもらったものです。(一般の工具屋では売られていなくて、SnapOnやMacTool等のVanSalesで取り扱われていたので、A君に頼んでショップにVanが来たときに買っておいてもらいました)

当時の私の経済事情では、かなり買うのに勇気が必要な値段だったのですが、今でも買ってよかった と思えるツールです。(当時$100くらいだったと思います。いまだに壊れずに使えています)

 

 一見すると、簡易テスターの様に見えますが、使い方はちょっと違います。

本体から出ている長いコード(普通の車両なら前から後ろまで届きます)の先が赤と黒に分かれてアリゲーター・クリップになっています。

そのクリップを、赤はバッテリーの+、黒はーに繋いで準備完了。

後は本体のニードルを調べたいターミナルに当てれば、そのターミナルに+が来ていれば本体のLEDが赤色に光ります。

ここまでなら簡易テスターと同じなのですが、そのターミナルがグランドされている場合はLEDが緑色に光る と言うところが便利な所です。

 さらに、本体にスイッチが付いていて、ニードルに+を流したり、逆にグランドさせたりすることが出来るので、なぜか外れてプラプラしている配線(旧車には良く見られることですね)が、何をしている(もしくはするべき)配線なのか、グランドさせたり+を流したりして調べることも出来ます。

サーキットブレイカーを内蔵していて、短絡しているところに+を流したりしたときは、直ぐに電源が落ちるようになっているので、もう一つの懸案事項の熱を持つ配線の原因が短絡だとしたら、ターミナル毎にプローブを刺して+を流していけば、短絡箇所を大まかには探し出せると思います。(←実はこれ、この記事を書こうと思っている時に気が付きました。もしかしたら、この手のインスペクションが本来の役目???だとしたら全く使いこなしていなかった。。。)

という凄く便利なツールです。

が、このツール名はなんというのでしょう?(PowerPlobeは商品名です)

 

 工具の説明が恐ろしく長くなってしまいましたが、話を元に戻して、、、

ヘッドライトに繋がるコネクターは爪が3本出ている一般的な物で、最初はこの爪のどれかがHigh/Loそれぞれの電源で、残りの一本がグランドされていると思っていました。

それなら、どれがグランドか探して、それをハーネスに戻さないで近くのボディに落としてやればロスが減って明るくなるんじゃないか? と言う算段でした。

ところが、PowerProbeを使って各ターミナルをチェックしてみると、消灯時では全てのターミナルに+が来ています。

そこからヘッドライトのスイッチをOnにすると(Loビームポジション)3つのうちの一箇所がグランドされて通電して、Highビームに切り替えるとLoでグランドされていたところが+に戻り、違うターミナルがグランドされてHighビーム側が通電する という回路になっていました。

つまり、グランドが移動する(言い方が適当ではないかも知れません)回路になっていて、そのグランドはメインハーネスを通ってコクピットまで入ってきてフューズボックスを経由してハンドルポストのコンビネーション・スイッチやパッシングスイッチ等を経てグランドに切り替えられるようになっています。

そらロスも多くなりますね。

遠い道のりなので配線の状態もモロに影響しそうです。

 

 そんな訳で、単純にボディにグランドを落としてやれば良い と言う訳にも行かない240Zのライトの配線です。

そこで、従来の配線にリレーを加えてライトへの電気の供給はバッテリーから直接送る様に改造することにします。

 

 リレーというのは、最近の車には沢山使われている電磁式のスイッチが入ったボックスで外形は色々ありますが、大体は写真の様な四角いプラスティックの箱です。

 

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 リレーについてはそれを専門にしているサイト等いくらでも出てくると思いますので、興味のある方はそちらをみて頂くとして、大まかにどんな事が出来て、どういう風に使うのか ということを簡単に書いてみます。

既にご存知の方は読み飛ばしてください。

 

リレーを見てみると、こんな図が書いていると思います。

 

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これは、85番と86番の間に電気が通ると電磁石が働いて、30番と87A番を繋いでいたスイッチが87番に切り替わる と言うことになります。

 リレーを裏から見ると、ターミナルが5個(4個のものもあります)出ていて、良く見るとそれぞれのターミナルに番号が振ってあるのが分かります。

各ターミナルに振ってある番号がリレーの上にある回路図の番号と対応しています。

 

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 例えば、、、30番にバッテリーからの+を繋いで、87番からは電気を供給したい所に配線しておきます。

86番はボディにグランドしておけば、85番に+を流すとスイッチが閉じて87番に電気が流れる と言う感じです。

これを使って240Zのヘッドライトへバッテリーから直接電気を送れる回路を追加してみようと思います。

 

 いつものことですが、前置きがどえらく長くなってしまいましたので、具体的な工作は次回に回したいと思います。

 

 (追記)

  この記事をアップした後で配線図を見ていて気が付いたのですが、フューズは常に+のターミナルに繋がっていました。

High、Lowのターミナルからのワイヤーは幾つかのスイッチを経てグランドされていますが、途中でフューズは付いていないようです。